Day 4&Day1=Day1 老人と若造

「ここが、神聖の域、神座だね。もう何年も空席の」

 そう言って真っ暗な洞窟のような場所の道の先を手持ちのランタンで照らす。

 そのとき随分と先、光も届かないようなところから声がする。

「そう、ボクが以前座っていたものだ」

ここからでは人影すら見えないが、彼らは会話を続けた。

「いやいや、君の後にも2人ぐらいは座っているんじゃないのかい?」

「それがどうしたというのだ? 少なくともお前が座るべきではなかった。お前が巫山戯た抜け方をしたからこんなことになったとも言えるだろう」

「そうかもしれないね。僕は神殺しだ」

「何を言うか。お前は神殺しでもなければ、神でもない。神はこのボクだ」

「今は違う。そろそろ現実を受け止めたまえ。不死身のご老人」

「能力を二つ持つからといっていい気になるなよ、若造が」


 老人と呼ばれた方は若造と呼ばれた方に銃を構えた。

 それと同時に老人の周りを無数の力成基盤りきせいきばんが取り囲む。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る