第7話 肉体を再度獲得した意味
「まだそこなのか、というのは多分勘違いなさっておられるようですよ」
アンジュは少し怒った口調で言った。
「というと?」
「今回は肉体を持った人類の創造ではなく、元々肉体を必要としない魂の進化の過程で再度肉体を欲したという結果が重要なのです」
「というと、やっぱり人には肉体を与えるべきだという答えに繋がるわけだな」
「おっしゃる通りです」
「ところで再創造っていつまで続くの?」
「あなたがいいと思うところまでサイコロを振って、終わりたいときに私に言ってもらえれば再創造を完了いたします」
「自分的にはもういいかなって思っているのさ」
「そうですか、では完了いたしますか?」
「うん、そうしてよ」
「では再創造を終了いたします」
「
そして映像は消えて、再創造はつつがなく完了した。さてこの再創造どこまでアップグレードされたのだろう。それは要には知る由もないことだった。気がつくと要は肉体を持ってその場に座っていた。体を確認する。というか股関の確認になるが。
ついていなかった。次に胸ぐらのあたり、それはたゆやかな物が2つ。
女性のようだ。アンジュが鏡を持ってきてくれたので覗くと端正な顔立ちの美人がいた。「誰だこれ」
「貴方様ですよ」
「めちゃくちゃべっぴんさんじゃあないか」
「再創造主様に相応しいお姿です、どうです?しばしの間、このユグドラシルランドで暮らしてみては」
「うん、そうさせてもらうよ」
そう言ってから何年経っただろうか?まるで時間がないように自由に楽しく暮らしていた。そこにある人物が還ってきた。
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