第4話 特殊な出目
カラカラカラ――。
要はサイコロを振るのが楽しくなってきた。
なにせトリニティエンジェルたちがすごい勢いで創造していくので
あっという間に、文明の誕生まで進んでいったからだ。
カラカラカラ――。
{4.4.4}
「久しぶりにゾロ目だ!」
「やっと二回目のゾロ目ね、ゾロ目は特殊な目で出た数と同じ属性の大改革がおこるの」
「そうなのか」
「4は進化だからすべての生物が進化するわ」
投影された映像にはまさに破壊と創造と言わんばかりの光景がまざまざと見せつけられていた。大災厄により滅亡にさらされた天界の13層の民はそれぞれが原初の五球のいずれかへの転生を選択しそこで再び文明の再構築が始まる。そしてトリニティエンジェルたちにも変化が起こった。戦士のようないでたちの通称ルシフェル(それとなく要がつけた名)は鎧が金色のオリハルコンにかわり羽が幾分きらびやかになった。
女性のようないでたちの通称ミカエルは衣装が全盛期の小林幸子のような感じになり、羽が大きく進化した。双頭の魔神、通称サタンは顔が六個に増えた。朱雀、白虎、玄武、青龍の顔が足された。
「次行ってみよー」
アンジュが言った。要は相わかったと言わんばかりにボタンを押す。
賽ノ目は{6.6.6}
二連続のゾロ目だ。
「6は悪魔の誕生と悪意の誕生を意味します」
「まずったかな?」
「いいえ世界が広がります」
すると投影された映像にASCENSIONと表示され赤く点滅しだした。
[天界の13層より下の世界が構築されます。]というテロップが流れ、
13層に及ぶピラミッド型の世界ができた。同時に完遂という文字が流れ
ターンが終了した。
「どう考えても次が重要だよな?」
「そうですねえ、恐らくはどこまでが縄張りかの争いになるでしょう」
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