第2話
「はーぁ、お前、いい加減この仕事やめたら?」
電話の鳴り響くオフィス、人々が忙しく仕事をするその一角で、二人の男は話していた。
「すいません…」
「謝ってるだけじゃなんも解決しないでしょ?ねぇ、君ここを始めて何年になる?全くほんと、使えなくちゃ困るんだよね。」
年下のやり手のスーツ男が、年上のぼたっとしたおっさんを指導していた。
その二人に入り、女の人が「すみません、オードヤックさん、上層部から電話が」
オードヤックと呼ばれた年下の方が快く返事をし、「ロリアちゃん、そこのキルニードくんをあとでこっちまで連れてきてね」
といった。
上層部の方へ向かう。「オードヤック、急に呼び出して悪いわね、」
執務室で待っていたのは濃い紫の髪をなびかせた美しい女性だった。
「いえ、…で、何の用です?」
「この猫、あんた見覚えある?」
それは昨日の夜男(オードヤック)が撫でた猫だった。
「えっ、なんでこの猫」
女性は少しニヤついて、「やっぱりね…この猫、急に入ってきてさ、首輪についてたこの小さなケース、この中に入ってた紙に、「オードヤック・ライズへ」って。」
そう言って女性はオードヤックに紙を渡した。
「えっと…あなたをクリフォネアサーカスに招待させていただきます。
開催日:9月29日 14:00 場所:ミドアニア区36番地」
これが「現象怪奇連続事件」の始まりだった。
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