第三章7 『解釈と真実』
満身創痍の二人。ソレイユの公判にて、全身に反魔法の塊である鉛玉を受けたことが致命傷となり、意識を失ったプルガトリオを医務室に連れて行ったのは、敵対している弁護側のグレンデルであった。
「大丈夫か。プルガトリオ…………。次の公判で、全て終わりだ」
「ふふふ。お前は弁護人、妾は検察。グレンデル、貴様とは敵同士のはずであろう。どういう風の吹き回しだ。お前こそ、大丈夫なのか」
「ああ、私様の方は、まあなんとかな………。そうだな。私様と、お前は敵同士だ。だから、これ以上慣れあうつもりはねぇさ、お前が死にそうだからといって、一切の手心を加えてやるつもりもねぇさ」
「そうだ。それでよい……。また、妾は、心をないがしろにした解釈で、お前も被告人も斬りつける。それでも良いのだな」
「…………。そうだな、だからこそ…………。貴様は、解釈の魔女。こちらも被告人の真実を守るために本気でやる。だから、お互い死力を尽くして闘おう、お前も、自身の真実を最後まで貫けば良い」
「…………。そうだな。最後に、妾をここまで介抱してくれたことは感謝しよう。だが、明日の公判において、死力を尽くして闘うつもりだ。貴様も、そのつもりで妾にかかってくるが良い」
「はん。当然だ」
「そうだな…………。それでは、グレンデル。また、法廷で相まみえようぞ」
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