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「どうしてそう思うんだ。」
シール店長は尋ねた。確かに探し物はしていたが、ちやほやされている司書は気づかないと思っていた。
「いえ、難しい顔をしながら出ていこうとしていたので。もしよろしければ私が探しましょうか。」
司書はそう言った。シール店長は少し考えた後、折角だからと頼むことにした。
「私は料理人なのだが、新メニューの開発が捗らなくてな。何かいいアイディアがあればと思ってここに来たのだが。」
「そうでしたか。じゃあ、私のおすすめを取って来ますね。少し椅子にかけてお待ち下さい。」
司書はシール店長の話をしっかり目を見ながら聞いた後に料理コーナーへ向かった。
頼んでいる身ではあるが、シール店長は少し司書を疑っていた。いくら本のことを知っていても所詮は素人。新メニューなんて、考え付くはずもない。そう思っていた。
「お待たせしました。これなんてどうでしょう。」
司書が一冊の本を持ちながら帰って来た。
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