イザベラ・ハーデス 『Episode6 リリィ』

【名前】イザベラ・ハーデス

【性別】女

【年齢】たぶん50代 非常に大柄な体躯

*登場作品*

【8エピソード予定】ルノルマン・カードに導かれし物語たちよ!

⇒ https://kakuyomu.jp/works/1177354054886152603


⇒『Episode6 リリィ』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886152603/episodes/1177354054887171313




 一応、悪役であるも、主人公リリィとはこれといった直接対決の場面がなかった悪役。

 イザベラ自身もリリィを”棺に捧げる肉の生贄”とするため、村から呼び寄せたものの、リリィの肉を削ぐために太らせることは自分の僕(しもべ)である美男騎士たちにまかせっきりであった。


 イザベラは村での噂通り、魔女であった。

 しかし、本Episodeにおける魔女とは、魔女自身が禍々しいな力を持っているわけではなく、魔界から禍々しい道具を”幾つか”授かっているがゆえの魔女だ。

 つまり、イザベラは道具ありきの魔女。


 その道具の一つとして「棺」がある。

 魔界から授かった「棺」は死体を納めるものではなく、自分が思い描いた通りの者を創る”誕生の道具”であった。

 しかし、そのためには”肉が必要”である。

 男を創り上げたいなら女の肉を。女を創り上げたいなら男の肉を。生と死。陰と陽。男と女と相反するものが作用し、”神に背いた存在”が生まれると……


 イザベラは、自分が創り上げる男の設定を事細かに何人分も考え、何十年もかけて美男騎士に囲まれた自分だけのハーレムを作っていた。

 そのハーレムは、絶大な痛みと恐怖とともに鎌で肉を削り取られ、そして最後はイザベラに殺されたであろう可哀想な娘たちの”肉の礎”のうえに存在していたものであった。


 妄想力、そして禍々しい道具(アイテム)によって、助長してしまった殺人サイコ。

 そのこと細かな妄想力を他のことに生かせなかったのであろうか?


 しかし、イザベラに作られた者であるはずの美男騎士たちの何人かに心(正義や誰かを愛しいと思う気持ち)が生まれ、反旗を翻された。

 最期は、炎に包まれたうえ、バルコニーから転落死した。

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