第4話

木星という星は、ガス状の惑星と学んだ。

大きい大きい星だから、その重力は地球の何倍もあって、そのおかげで地球には小さな星がぶつかってこないのだという。

まぁ、今の地球にぶつかろうがぶつからなかろうが、大して変わりはないのだろう。今の地球は――いいや、この話はやめにしよう。君と僕には、関係の無いことだから。


木星の表面はいろんな模様が浮かんでいる。

それはきっと、二度と同一になることはないのだろう。

君の大切なものは、木星の持つたくさんの衛星とともに周りを廻っていた。


エウロパ、ガニメデ、イオ。ずっと昔の人が探し出した宝石。

そっと手に取って、瓶に詰める。三つ目。

こんなにバラバラにしてしまって、君は一体どこに行ったのだろう。大事に、割れないように、ロケットの中に保管する。


それから僕は、宙を舞うご飯粒を何とか追いかけながらおにぎりを食べた。こんなになっちゃうなら、少しは持ってくるものを考えるべきだったな。



地球はもう、ずっと遠く。それなのに、僕はまだ君に会えない。

僕は君に対してある懸念を持ちはじめた。杞憂だったら、いいなぁ。




君に会える日まで、XXX日。

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