第3話

火星と木星の間には、大きな星はない。

その代わりに、たくさんの小さな星の卵たちがいる。


小惑星帯。最初でこそ、調べられていた星は1つや2つで世界の注目を浴びていたけれど、今となってはたくさん探査機が飛ばされて、別に珍しいものでもなくなっていた。ほら、また横切って行ったあれも探査機だ。


探査機は探査する星を汚染しないように、最終的に星の大気圏で燃やしてしまうのだという。それでも人間に従う探査機が健気なのか、それとも人間が自分勝手過ぎるのか。僕にはどちらだか、わからない。


少し遠くなった太陽が僕を照らす。

小さな星の卵たちも照らされる。

それに混じって、君が落として行った宝物も見えた。

僕はまた、この前みたいに外に出てそれを取りに行く。


君は、遠く遠くに旅立ってしまったようだ。止めていたロケットに帰って、2本目の瓶をバッグにしまう。


君が旅立ってしまった時と同じような淋しさを感じる。



大丈夫、きっと君は見つかる。

そう信じて、今日も手紙を綴る。




君に会える日まで、XXX日。

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