006-♢02
娘を抱いてると、自治会の人が来た。
こんな朝早くからご苦労なこった。
私は悪いことはしてないのに、むしろいいことをしてるのに、自治会員らに口うるさく言われないといけないのかさっぱり分からない。
だから自治会員らの言葉は、耳に入れず適当に相槌を打つのみ。
そんな態度の私を見て、自治会員らは私の膝の上の娘を睨みつける。
『問題起こしたら、行政が動きますからね』
それに私ははいはいと生返事を返し、自治会員らは呆れた表情をした。
去っていく自治会員らの背中を見て怒りがこみ上げてくる。
子どものいない私たち夫婦にとっての心の癒しは、この子たちなのに。
なのに自治会員らは手放せとか、近所の迷惑になってるとか色々言ってくる。
問題が起きたらどう責任を取るんだと、私たち夫婦を責め立てる。
この子たちは生きてるのに、なんで?
なんで社会はこの子らに目を向けない?
救いの手を差し伸べない?
だから私は助けると決めた。
私たちには子どもがいない。だからお金が有り余ってる。
大所帯になりつつあるのが不安だけど、なんとかなるでしょ!
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