002-♧01
あぁ、眠い。
僕が寝れないのは、全てアイツのせい。アイツは日が沈む頃、僕の住むマンションの前に現れて、なくのだ。
それも大きくて、甲高くて、ガラガラになった耳障りな声で。
そして、東の空が明るくなり始める今ぐらいの時間にアイツは帰っていく。
中学校に行くまでにはまだ時間はあるが、今から寝たら確実に寝坊する。というか、昨日した。そのせいで、入学してから一か月しか経ってないのに生徒指導の先生に目をつけられてしまった。だから、今ここで寝る訳にはいかない。
父さんは、単身赴任中で家にいない。今頃、遠くの街のワンルームで起き上がっているはず。
母さんは、今頃寝始めているだろう。そして、十二時頃起きてくるだろう。てか、昨日がそうだった。
もう起きて朝ご飯や着替え等を済ませて、学校に行こう。たぶん学校は開いていると思う。自信を持って、絶対開いているとは言えないが。
ウワサによると、陸上部の先輩が朝早くから学校で練習しているらしい。その先輩は全国クラスの短距離選手で、おとといの朝礼で表彰されたらしい。
朝礼に出てるはずなのに、眠た過ぎて内容を覚えてない。記憶がない時間があるから、たぶん寝てる。
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