ファティーさんの言葉の杜

ファティー

1.夕焼けかくれんぼ

短すぎた一日につめこんだ思い出は

言葉さえ当てにならない特別な感情

抱きしめて 離さないで 眠る


優しく包んだ手の平に弾けた星の歌ひとつ

強がりなその気持ちを溶かすような眼差し

絶妙な匙加減は時に鼓動を早くするの


西日を受けた部屋がオレンジ色に輝く

僕らもいつかこんな風に優しい色に染まれたら…

ねぇ ずっと赤かったこの頰を隠す色取りに

実はいつも助けられているよ


儚すぎた初恋と それからの恋愛は

今の君との時間にちゃんと役立っているのかなぁ?

ひょんなことでも心は揺れる


奪われた視線に戸惑う二人だけの心模様

弱虫なその涙を包みこんだ指先

いたずらな優しさが心を掴んで離さないの


西日を受けた部屋がオレンジ色に輝く

僕らもいつかこんな風に優しい色に染まれたら…

ねぇ あの太陽が沈むその前に ひとつだけ

君と永遠の思い出を咲かそう


巡り合わせ 運命に仮託しがちな現実

寄り添って 添い遂げよう

運命を当たり前にして また明日 この夕日の前で手を繋ごう


西日を受けた部屋がオレンジ色に輝く

僕らもいつかこんな風に優しい色に染まれたら…

ねぇ 不安で弱いこの心を照らしてね

そして 遥かなる未知の扉を開こう


(2010.3.31作、No.95)

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