自転車

「ごちそうさま」

と手を合わせ椅子から早々と降り学校へ行く準備をするため部屋に戻った。

「まこちゃんー急いでー!もう八時前だよー!」 

とのんびりとした声がリビングから聞こえる。誰のせいだと思ってんだ!そう思いながら、制服に着替えカバンを持ち上げバンっとドアを閉める。

「顔と洗ってよー。あと歯磨きも忘れずにね。」 

玄関でゆっくりと靴を履いている奴に言われたかねえよ!

僕は玄関にいた美香にカバンを投げつけ洗面所に行く。

「いった。まこちゃん!」

と怒っている美香の声を聞き流しながら、

顔を洗い、歯磨きをする。

「よっし。」

鏡の自分にそう言った。洗面所から出て玄関へ向かう。

美香が僕の投げつけたカバンを持ちながら「はやく、はやく」と手招きしている。

靴を急いで履く。

「よし。行くぞ美香。」そう言ってみか美香から自分のカバンを奪い玄関のドアノブを引いた。

高校は結構近くにあるので自転車通学なのだ。自転車に飛び乗りペダルを漕ぎだした。後ろを向くと美香が必死に追いつこうと自転車を飛ばしているのが見える。

相変らずとろいな。と僕は後ろ見て少し笑った。

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