9、決着

ようやく玄関付近に来るとそこには30人くらいの金属バットを持った男たちが警戒していた。


「無理そうですかね・・・。」


そのときシータが何かを見つけたようで


「あの、これってできないですかね?」

「小島さん。」

「俺は行けると思う。」

「一か八かやってみますか。」


そう言って俺たちが手に取ったのは消火器。攻撃としてではなく目くらましとして使用する。統率の取れた軍隊ならまだしも、即席で集まっている不良どもは絶対に混乱するし、万が一上の男が来ても拳銃の照準が合わせられないと踏んだのだ。俺の合図で小島さん、シータの3人で消火器を握る。あたりはすぐに白くなる。俺たちは視界が悪くなったところを玄関に向け走った。統率の取れなくなった不良たちは仲間通しで殴り合いを始めている。そして俺が玄関の扉に手をかけたその時、右足に激痛が走った。


「おいおいおい。かくれんぼだって言ってるのに、外に出るのは反則でしょ?」


振り返ると上にいた男だった。そして床には同じく足を撃たれた小島さんと小島さんの背中から投げ出された長谷川警部が。


「まあ、逃げるように仕向けたんだけどね。希望を持たせてからの絶望が一番楽しいんだよね。じゃあ約束通り罰ゲームで~す。」


拳銃の引き金を俺の頭に標準を合わせ引き金を弾いた。


その時。玄関の扉が割れホワイトナイツが学校になだれ込んだ。そして、ギリギリのところで弾丸から俺を助けてくれたのはユウキだった。


「小次郎さん大丈夫ですか?」

「ああ。なんとか。」

「間に合ってよかった。これも全部ウミのおかげなんですよ。まあ今はとりあえず救護班のところに行きましょう。」


ほどなくして藤堂さん率いるホワイトナイツが学校内を制圧。クレイジーイーターの幹部たちは全員秋葉原東警察に収容された。


あとでユウキから聞いたのだが、校庭にいた幹部二人をウミが源さん特製麻酔銃で一瞬で倒してくれたおかげで、助けるのが間に合ったという。というか、源さんなんちゅうもん女の子に装備させてるんだよ・・・。

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