3、加勢

実際、悪意の持った人と戦うとなると武器の選択は悩む。小次郎は普段から戦うことに慣れているため、相手のガスガン対策で、厚手の防具中心選んでいる。ウミはサバゲー経験者ということでハンドガンから連射のきくマシンガン系AK47を選択したようだ。俺はどうするべきか、ガスガン相手に竹刀で戦ったことはない。小次郎さんのように防具で固めてもいいが、重くなりいざというときに動けない可能性がある。そもそも相手がガスガンだけと決めつけていいのだろうか?きっとサバイバルナイフもあるだろう。本物の銃は?考えれば考えるほど選択が難しくなる。ただ使い慣れてないものを持つ怖さもある。やはり竹刀と念のため刀もそのまま持っていくことにした。


「わかったぞ!!シータが居るのは、末広町駅付近じゃ。ただ問題があって・・・。」

「どうしたんだよじいさん」

「末広町駅一帯はガラの悪い連中が集まっているらしい。もしそれが全員仲間だった場合、300人は相手にしないとならんのじゃ。」

「300人相手はちょっと骨が折れるな。プロレスでもそんな人数とは戦ったことないしな。」

「作戦を考えなきゃですね。」

「じいさんこの事態をみんなにアナウンスで拡散するというのはどうだ?」

「それはワシも考えたが、もしシータを人質に取られた場合、なすすべがなくなってしまう。奴らがまだ油断しているうちに助け出さないと。」

「そうだよな・・・・。」

「わかった。俺が正面から行こう。」

「小次郎さん?」

「俺の見た目ならたぶん仲間になりたいと言えばガラの悪いやつらの中に入り込めると思う。幸い、数が増えているってことは仲間になりたい連中は少なくないはず。あとは俺がズバーっと奪還するって作戦で行こう。」

「ズバーっていうのはさすがに・・・。人が足りなるぎるんだよな・・・。」

「それなら俺たちと組まないか?」


入り口側から声が聞こえ振り向くとそこには小次郎と同じぐらいの大きな男が立っていた。


「あなたは?」

「俺は新生ホワイトナイツのリーダーで警視庁の藤堂剛だ。」

「ホワイトナイツのリーダー!!。」

「急に電脳シータの発言がおかしくなり、気になって調べていたら電脳シータと同等の秋葉原の知識がある飯田源次郎さんあなたにたどり着いた。それで来てみたら面白い話をしていたんで悪いと思ったんだが聞かせてもらった。」

「まあ聞かれてしまったものはとやかく言っても仕方ない話じゃ。それで何を手伝ってくれるんじゃ?」

「俺が提供できるのはホワイトナイツ総勢500人の人員。作戦はあなたたちに任せる。求めるものは電脳シータを奪還し、再び治安を安定させること。」

「ユウキ、どうじゃ?ワシは協力をお願いしてもいいと思うぞ。」

「そうだな。藤堂さん、よろしくお願いします。」


ホワイトナイツ加勢により、作戦に現実味が出てきた。

藤堂さんとの作戦会議で、ホワイトナイツから2名と小次郎さんの計3人で敵内部に潜入、出来るだけ電脳シータに接近し敵の目を盗み保護、保護が完了したら3人は守りに徹し、俺たちとホワイトナイツ500人で敵を制圧をするという流れとなった。

決行は明日、不安で寝れない。空に月はないが俺は窓から空を見上げた。一匹の電光竜が空を優雅に飛んでいた。

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