5、小次郎

「じいさん戻ったぞ。」


「おお~生きて帰ったか、よかった。」


小次郎の顔を見るなりじいさんの表情が変わった。


「こ、小次郎選手!!!大日本プロレスの小次郎選手ですよね?」


「あ、はい。」


「なんだよ、じいさんプロレスって?」


「馬鹿者!!お前たち知らないのか!!大日本プロレスの若きエース小次郎選手を!!プロレスファンならず小次郎選手の試合を見てからプロレスファンになったという人も少なくない伝説の選手じゃよ!!小次郎選手、今ご飯を作るから、ぜひ食べていったください。」


「あ、ありがとうございます。」


じいさんの熱量に圧倒されてしまったが、小次郎は照れながらも嬉しそうだった。プロレス選手ならあの怪力もうなずける。

・・・・そして俺たちの仲間がまた一人増えた。


サイクロプス討伐から一時間もせずに電脳シータから連絡が入った。

内容はサイクロプス討伐に成功した俺たちのチームが優先的に第二フロアの探索をしてよいというものだった。また危険も隣り合わせであるため、もし探索をしないのであれば電脳シータ側で探索をするというものだった。確かに探索は魅力的ではあるが、現状の疲労と危険を考えれば、クエスト報酬のAコインだけで我慢することにした。

長い一日が終わった。

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