第40話『許さない』

『昨日、高力学院の高校2年生の凛格 聖さんが近くに住む無職の自称神である真田 琉生さんによって刺殺されました。以上です』


そして、葬式は次の日に行われた。


「まだ若いのに残念ねえ」

「そうね、奥さん」


パシャパシャ


皆携帯のカメラに収めてインスタに上げていた。

鏡佳とマイは


「がいじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「わだじだじをおいでいがないんでえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」


と棺にすがりついて泣き喚いていた。

祐輔は


「会長、ご苦労様です、仕事と地位は全て僕が引き継ぎますのでご心配なく」


と目薬を使って泣いていた。

和矢は


「何で、会長……」


呆然としていた。

それを見た鏡佳とマイは


「アンタのせいよ」

「そうよ! あんたが無能だから会長はあんたがやり切れなかった仕事も引き受けてずっと残って頑張ってたのよ! 普通帰っていいよって言われても手伝うって言うのが普通じゃないの! 何で手伝わなかったの! あんたがそんなんだから会長の帰りが遅くなってこんな目に逢ったのよ!!」

「そうよ! 仕事が出来ないならボディーガードぐらいしなさいよ! この役立たず! あんたの人生は何のためにあるの! その鍛えた筋肉は試合に勝つためにした使わないただの余興だけの者なの! このお飾り筋肉が!」


パシャパシャ


その姿もインスタに上げられた。

それどころか、ツ○ッターにも動画であげられた。

それを見ていたマイは


「何許可なく撮ってんのよ! 散れ! カス共が!」

「まあ! せっかく来た人たちになんて口の聞き方! 常識と言うものと知りなさい! この無知共!」


と言って携帯を持ち続けた。

鏡佳は


「てめえの心に問いかけてみろボケが!」


とキレたが結局止めてもらえなかった。

すると1人の女性が入ってきた。


「あ、お母様、お久しぶりですね」

「……そうね、久しぶり、祐輔君、あなたたちは娘の知り合いね、こんにちは凛(りん)格(かく) 栄(えい)香(こう)です、娘が本当にお世話になりました」

「「お母さま」」


2人は申し訳なさそうにしていた。

和矢は俯いたままだった。

そして母親は聖の棺の近くまで行った。

そして、


「ひーちゃん、今までよく頑張ったのにね、なのにこんなところで終わらされるなんて、あなたの敵はとったは、私の現在使える力を持ってあの男の人生は死よりおぞましい恐怖が待っているようにしてあげたから……そう、あなたは失敗してしまったのね、仕方ないわ、ええ本当に仕方ないわ」


と涙を浮かべながら聖の顔をまっすぐ見ていた。


「あなたは私の言う通り人を動かすことのできる人間になったのに、哀れな糞男に妄想を叩きこまれて理不尽に殺されるなんて、あなたは負けてしまったのね、勝つことが出来なかったのね、お父さんみたいに負けてしまうなんて、お父さんに似てしまったのね……」


そう言って豪華な花束を置いて立ち去った。


「さようならね、ひーちゃん」


そのまま早歩きで立ち去った。


「相変わらずだねえ」


と祐輔は苦笑いしながら言った。

それを聞いて和矢は


「知り合いですか?」


と聞いた。


「聖の母ちゃん」

「それは分かるけど、母親と母親が友達なの? それとも父親?」

「俺には母しかいねえよ」


と祐輔は言った。

そして祐輔は


「ちょっと電話が入った」


そう言ってその場を立ち去った。

そしてすぐに電話と持った。


「もしもし?」

『ひーちゃんの死を回避する道は?』

「知らん」


そんなやり取りをしていると


「あの? お母様はどういう人なんですか?」

「すごく偉い人」

(本当は国を股にかけた、仕事をしているのと日本政府を脅してますとは言えんな)」


と祐輔はある一定のことを一部隠した。

そして、葬式が終わった。


「会長、本当にごめんなさい、俺のせいであなたを死なせてしまった、もっと気が使えればあなたの死を回避させることが出来たんだと思います」


と悔しそうに手を握り締めて涙を流した。

会長のおかげで今の自分がいる

なのに自分のせいで会長が死んでしまった。

人に殺されて

涙を流しながら和矢は立ったままだった。

すると


「反省しているのなら死んでください」

「死んで、お願いだから死んで」


と声がした。

見てみるとそこには鏡佳とマイがいた。

手には包丁やナイフを持っていた。


「な……何をするんですか?」

「簡単ですよ、あなたが本当に反省しているのかを調べるために決まってるじゃないですか……」

「それでも私たちは許さないけどね」


と目を病ませながら2人は言った。

それを聞いて和矢は


「ああ、覚悟はしていたよ、でも怖いなあ、死にたく言って体中が言っているみたいだ」


と泣きそうになりながら和矢は言った。

すると2人は


「「じねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」」


そう言って、2人は持っている包丁を持つ


「あなたは償え、会長のために償って死になさい」

「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


大声と共に鏡佳は動いた。

和矢は


(ああ、受け入れるよ、僕のミスで殺したんだから、仕方ないよ、仕方ないんだ)


そう思いんがら2人に


「「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」」


と声と共に惨殺された。

そして和矢も転生した。

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