第26話『解説』

何故、猛と長谷川はマジックシールドを無視できるのか、

それは一話で説明した魔王をワンパンで殺せることと関係があった。

よく、ゲームなどでバリアなどを付与した状態で戦いをしてくる敵がいたりする。

そしてそのバリアを壊さないとそいつを倒せないこともある。

魔王も然り、そう言う場合もある。

そしてこの異世界での魔王もマジックシールド以上の頑丈なシールドを張って戦いをしている。

そのため、神様は転生させた者たちの物理攻撃がバリア関係なしにダメージを与えれるようにしたのである。

そのため、魔王をワンパンで殺すことが出来るのであった。

しかし、聖の菌に関しては転生したのではなく、聖自身が作った菌の為、

その対象としては除外となっている、

そのため、マジックシールドでガードすることも可能である。

ちなみに聖はそのことに気づいているが

猛と長谷川はなんか身体能力が強くなった程度にしか思っていなかった。


「猛! 大丈夫か! 行けるか!」

「うぐうう、痛いよ、……肋の骨が折れているのかも……」


と泣きながら言った。

長谷川は


「任せろ! 後2人ぐらああああああああああああああああああああああああん!!」


長谷川はよそ見をしている間にリンに


「サンダー!!」


の呪文をくらって動けなくなった。


「ぐぞおおおおお」


バタン!


そのまま、横たわって長谷川は痙攣していた。


「やった。勝ったよ、和矢!」

「メリア!!」


パチン!

2人は喜んでハイタッチした。


「ううぐうう!!」


メリアはいきなり引っ張られた。


「メリア!!」


メリアは後ろを見ると

そこには猛がいた。


「動くな!!」


猛はメリアを捕まえて首元に手を向けていた。


「もし余計な動きをしたら俺の能力でこの女の首を液状化して殺すぞ!!」


と言ってリンに脅しをかけた。

それを聞いてメリアは


「リン! 私に構わず殺って!!」

「ああああ……あああ……出来ない」

「出来ないじゃない! 殺って!!」


リンは震えながらメリアに手を向けて魔法の準備をした。


「余計なことをするなって言ったろうが!」

「があああああああああああああああああああああああああ!!」


猛はメリアの首を軽く触れた。

そして、メリアの首の皮膚が少し液状化して皮膚の中の身が見えた。


「これ以上のことはこいつの命がないと思え!!」

「グウウウウウ!! この卑怯者!」


メリアは悔しそうにしていた。

リンは


「私のせいだ……私があの男にとどめを刺せば……」

「あなたのせいじゃない! 私も油断したんだから!」

「うううう」


リンは声のする方を見ると

長谷川は少しずつ動き始めていた。


「早く! こいつら二人に動かれたら私たちは御終いよ!!」

「分かってる! でも! 親友を殺すなんて!」

「!! リン……」

(こんな時まで私なんかのことを……)


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10年前の事


メリアはお父さんと共に城を訪れていた。


「メリア、あの子が我々が守り続けることを義務付けられた任務、リン・レイシャルド・デネブ姫だ」

「あの子が……私と変わらないんだね」

「そうだな、でもあの子は我々以上に重要で我々以上に定めを義務付けられているのだよ……だからあの子が死ねばこの国が終わる…」

「終わっちゃうの!!」

「そうだよ、だからあの子はこの国の王女になって導かなきゃダメなんだ、そしてお姫様の命を守る任務はすごく光栄な事んだよ」

「へえ」

「へえじゃない!! お前はこの任務の重要性が分からないのか!」


ペチイイイイイイイイイイン!!


メリアはお父さんに殴られた。

メリアの家系は昔から武闘家の家系でその武闘で王家の者を守ってきた。

聖騎士などは基本王様を守り、衛兵は町の人間を守っていた。

そのため、武闘家であるメリアの家系

メリブルド家が王家の子を守り続けていたのである。

そして2人の出会いで人生で一番の親友であり、恋のライバルの出逢うこととなった。


「リン姫様、わが娘メリア・メリブルドと申します、今日からこの者があなた様の身を命を懸けて守ってくれるでしょう」

「そっそんな! 私の命なんかのために!」

「そんなことありませんぞ、あなたの命は他のどんな命よりも大切だということを自覚してください」


とメリアの父は言った。

メリアは


「ドっどうぞよろしくお願いします」


と少し緊張しながら言った。


「……よろしくお願いします」


リンは少し悲しそうにしながら言った。

メリアはその表情を見て少し険しい顔になった。


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「ねえ、リン姫」

「リンでいいわ」


とリンはメリアの言葉を聞いて呼び名を変えるように言った。


「そんなわけには……」

「お願い、私友達に少し憧れてたの……なので、私の友達になってくれませんか?」


と意外な言葉であった。

メリアは


(もしかして、王城に閉じ込められて友達がいないのかな?)


しかしそれはメリアも同じであった。

メリア自身も自分を鍛えることしか興味がなく、

そのため、同年代の友達がいなかった。

そのため、


「まあ、いいよ、リン」

「ホッ本当ですか? そっそれならうれしいです」


と少し微笑みながら言った。

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