第4話
まさとはじっくりと見てみたが、その祠が古いものか比較的新しいものかすらわからなかった。
なんとも言えず微妙な感じだ。
祠には観音開きの扉があるが、そこに白い紙が貼られていた。
長方形で、トランプよりは少し大きいもの。
――なんだろう、これ?
紙は扉に何十枚も貼られていた。
かなり古いもの、少し古いもの、比較的新しいもの、新しいもの。
どう見ても、次から次へと定期的に絶え間なく貼られているもののように思える。
まさとは観察を続けた。
そして一番新しく見える紙をじっくりと見ていて、まさとは気づいた。
――お札?
そう、それはお札だった。
お札は普通、邪悪なものが中に入ってこないようにと貼り付けられるものだ。
表向きに。
しかしこのお札は全て裏向きに貼られているのだ。
表面を内側に向けて。
――と、いうことは……。
ふと気がつくと、まさとは一枚のお札に手をかけていた。
――えっ?
まさとの手は、そのお札を剥ぎ取った。
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