第107回:結末あれこれ

・今回のテーマ

結末です。小説はマルチエンディングではありません。ゲーム以外のメディアミックス作品では、ゲーム原作で複数のエンディングがあっても、小説では結末を1つしか出す事が出来ません。さっくり系と言いつつ、少し長いです。


本編は本編で完結させた上で、外伝等で別キャラのエピソードを公開する。リメイクの際にエンディングを変更する。別キャラ視点で新たな結末を……色々と小説で複数エンディングを見せるパターンはあるでしょう。それでも、最初に本編が完結させることが前提になります。


その中でも、一番の禁じ手は全滅エンディングです。要するに「そして、誰もいなくなった」と言うパターン。創作上で有名なのは『伝説巨神イデオン』における全滅エンド。黒冨野と言う単語が生まれるきっかけにもなったエピソードなので、ご存知の方はご存知でしょう。


全滅エンドでも題材によっては『やむ得ない』となる場合もあります。新撰組に代表される歴史を題材とした小説の場合、歴史とは違うエンディングを提示するのも可能なので全滅回避……と言うのも出来ます。しかし、その場合は『史実と違う』ツッコミも覚悟しましょう。それを回避する為には『史実メインではありません』と言ったお断りを入れておけば「史実と違うのか」と認識させるのは可能です。


打ち切りエンドとかネタの枯渇で打ち止めというパターンは、ある意味で『エタる』と認識されかねません。続きが出るめどがない場合は「ネタが思いつかなくなったので、今回で最終回です」と言う風に告知しておきましょう。自分も事情は違いますが、わずか数話で打ち切りになった作品が存在します。


一番まずいのは最終回のオチが別の作品のエンディングと丸被りし、本当の意味で打ち切りエンドになる事です。似たようなエンディングは止む得ないでしょうが、台詞等を含めてそっくりそのままはパクリを指摘されてしまうので、プロットの段階でオチが似てしまわないように調整をする必要性もあるでしょう。

(オチの段階でパクリと気付いても、後の祭りになってしまうのです)

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