第36回:主人公の背景

・今回のテーマ

主人公の背景です。何人家族か、過去に何があったのか、どういう風に暮らしているか……と言った物です。


しかし、小説の場合は特に本編で描かれない限りは省いてもよいのです。例えば「お化けが苦手」とか「高所恐怖症」と言った物も触れられるエピソードがなければ蛇足となるでしょう。なお「妖怪ウォッチとコラボした際に使える」と言う様な二次創作要素は踏まえない物とします。

(二次創作等も考慮した裏設定を用意してしまうタイプは、ここで色々と裏目に出てしまうので、あえて蛇足となりそうな設定はしない事も重要です)


自分の場合、家族設定や家庭事情を描写していないのは、単純にそこまで触れる必要性がないとも言えます。そこは描写しないのか……とツッコミが来そうな罠もありますが。自分の作品で裏設定になってしまうのであれば、その設定は不要と言えるかもしれません。


中には読者に起きていない事件なども含めて想像させるような方法もあるのですが、それは一種の高等技術になるでしょう。

(フロム脳と言われるような手法です。詳細は単語で検索すれば出てくるでしょう)


逆に本編中で必要な設定であれば「〇〇と被る」でも問題はないでしょう。あまりにも該当シーンがコピペレベルの丸パクリ過ぎるとアウトですが。それに考慮して設定を調整していけば、上手く主人公の背景を完成させる事も出来るでしょう。


格闘物で「大会で得たファイトマネーを寄付している」と言う設定があるとします。この設定を聞いて有名なのは「タイガーマスク」ですが、鉄拳の「キング」も実は孤児院の為にファイトマネーを寄付している設定があります。


更に言えば、覆面レスラーな点も同じですが、これは設定が被っていても別の要素で差別化しているから問題視されていません。少し前のレクリエイターズの事例と同じですね。

(孤児院に寄付をしている覆面レスラーは、実在していたりしますが……)


その事例として言えるのが、鉄拳の「アーマーキング」です。初代キングとはライバル、ある事情で初代が退場してから登場した二代目は技を教えてもらう師匠と言う立ち位置で出てきます。キングがタイガーマスクに似たような設定があっても、アーマーキングと言う人物の存在で差別化出来ていると言えるかもしれません。


「〇〇と被る」時になるようであれば、あえて自分なりの設定や今まで得てきたノウハウで調整し、上手く生かせばいいのです。この手法は主人公以外のメンバーにも使える事に加え、世界観設定にも使えますので、覚えておいて損はないでしょう。


桜崎式も、ここまでくると別の意味で……と思いますが、それをうまくアレンジして自分のノウハウとして吸収していく事も、勉強としては役に立つと思いますよ。

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