第27回:身近な場所に舞台にする

・今回のテーマ

前回、登場人物などを語るという話をしましたが、ふと思いついたネタがあったので、そちらに触れます。毎度恒例ですが、「個人差があります」のパターンになりますので、それをご理解の上でお読みください。


その前に、ある作品について触りだけ解説しようと思います。


・ベン・トー

スーパーマーケットを舞台に『半額』弁当を求め、スーパーの中で争いあう狼の戦いを描いたコメディです。


……言っている事がよくわからないと思われますが、本当に要約するとこうなるので仕方がありません。


狼と呼ばれる登場人物達が求めるものがスーパーで半額シールの貼られた『弁当』である点、舞台も皆様も一度は訪れた事があるだろうスーパーマーケットです。その中で狼たちが暴れまわるようなイメージが出来るかと言われると、普通は無理ですよね?


ちなみに、この作品が出版されたのは2008年、アニメ化は2011年の出来事。恵方巻きの大量廃棄問題が言われ始めたのは2018年(もしくは2017年)辺りなので、ある意味でも衝撃的ですよね。没にしたプロットは『半額』恵方巻きではなく、恵方巻きではなくアニメコラボキャンペーンの方ですが。


それを踏まえると、別の意味で「恵方巻き」を題材にして食品ロス問題とベン・トーの様なアクション風の恵方巻き争奪戦も……と考えられますね。


例え、シリアスなシーンがあろうと舞台がスーパーで、求めているのが半額弁当なのでシュールになるという一例です。


・それを踏まえて……

皆様がよく訪れるお店や施設、公園等を舞台にどういう作品が出来るのか……買い物ついでにロケハンをする事も重要なのは、以前にも言及した通り。家にひきこもるだけでは情報は得られても、実際にお店等を訪れて得られるような体験は出来ないので、こう言うアイディアも浮かびづらい事でしょう。


舞台+登場人物+題材+展開という計算式があるとして、展開が若干被るとしたら、何処で差を付けるべきでしょうか? 登場人物はかなり個性的なキャラとかインパクトある人物がいないと、大きな差は付けられません。題材も異世界物だと森に隠れてしまう様な存在となるかもしれませんし……現代とか近未来、SF的な世界観であれば隠れる事はありませんが、今度は別の箇所で勝負しないといけません。


それを踏まえると、舞台で差を付けるのが早いでしょう。ファンタジーが舞台でも、題材で一般ラノベなファンタジー、SAOに代表されるゲーム世界、レクリエイターズやぱすてるメモリーズみたいな物語世界……色々と思い浮かぶでしょう。


身近な場所で小説の舞台になりそうな場所があれば、まずはロケハンが一番ですので、以前言及したロケハンの重要性を参考に。

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