第5話 新生活

そんなこんなでうやむやな関係のまま数ヶ月が経ち、彼は北海道への転勤が決まった。ちょっと高揚した声で彼から電話が掛かってきた。


「北海道への転勤が今さっき決まった。一緒に来る?今言われたばっかりでちょっと動揺してるよ。」


「えー。どうしよっかなぁー。」


彼の言うことが冗談なのか本気なのか解らなくなっていたが、1番に知らせてくれた事が嬉しかった。いつの間にか見えない奥さんと戦っている。


それから半月くらいでマンションを一緒に決め、家具を一緒に選び、一緒に住む準備は出来たがすべてを彼に捧げる決心は出来ていなかった。それなので、私は長い休みの度に北海道に通うようになった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る