出来事2~地獄絵図研修~ノンフィクション率100%
「それではセミナー研修に来た皆様、3泊4日よろしくお願い致します!」
いや、連れてこられてそれは長すぎ。
しかもここ結構山奥に建ってるし。
「食事だけで足りない方にはこちらにカップラーメンもご用意していますので、ご自由にお召し上がり下さい」
はぁ!?スーパーで100円くらいで買えるのが250円とか高っ!てか自由にって言ってるくせに金とんのかよ、せこっ!
「さぁ2人1組でペアを組んで互いに褒めあって下さい」
何でだよ!というか見ず知らずの初対面相手に褒めろとか無理難題過ぎんだろ!?
「はぁ~、ここマジでつまんねえよな」
「酒盛りでもするか?」
「お、いいねぇ!」
うるせー!俺は1人なのに同じ部屋の奴らは何で他全員会社仲間なんだよ、ふざけんな!
「おーい、出てこいよドラ◯も~ん!うひゃっはっはっはっ!」
じゃかあしい!俺は眠てえのにてめえらがいつまでも酒盛りしてやがるからこうやって押し入れで寝てんだろうが!邪魔すんな!
「今日の朝飯です」
また同じの…せめて1つくらいは別なの食べさせて…
――――――――
ツッコミどころが満載だった3泊4日の研修もようやく終わって少しした後、俺の元に社長の車がお迎えにやってきた。
「おう、ご苦労様…だいぶ疲れてるような顔だな」
「ええ、まあ…」
まさに地獄だった。
読者の方々にカミングアウトするが、俺は人見知りする性格をしているうえ偏食家である。
そんな中でのこの研修で前述での様々な事柄があったのに、疲れない訳がなかった。
「でもいい研修でためになっただろ?あっはっはっは!」
は?
いきなりここに来させられて見ず知らずの連中の相手をしないといけない上に全然安息の時が無かったこの研修がために?
…なるわけないだろうが!!!
こうして俺は就職初日から僅か4日の間に精神的にも肉体的にも死んだかのような身体になって帰路へとついた。
そしてこの短期間で俺の社長へ対する好感度は著しく下がることになるのであった。
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