第58話 このどんてんのように……

 やあ、おいらです。


 ああ、なんか久しぶりに生きているのが嫌になりました。理由? そんなものはありません。なんとなくです。歯が抜けたから? まあ、無いとは言いませんがねえ、もう慣れちゃってるからねえ。あと一本しかないんですよ。ははは。

 でもねえ、昔みたいに自殺を図ったりはしませんよ。どうせ未遂に終わっちゃうし、本当に死にそうになると、「ああ、死にたくない」って思うのはパニック発作の時に経験していますからね。

 そうそう。パニックの発作の時、よく記憶喪失になりそうに感じたんですよ。そしたら、先週だったかな? TVで『記憶喪失人 大調査』みたいのをやっていたんで、興味を持って観ていたんですよ。途中までは面白かった。だけど、演出過剰というか、視聴者をじらすような演出が目に余って、腹が立ったので、スイッチを消しました。報道ズラしたバラエティーなんて最低だ! TBS。


 で、今日は薬で眠たい目をこすって、鴨居の内科に行ったんですけどね。ああ、もちろん午後です。おいらには「午前中の病院は混む」という格言があるので、絶対に午後行きます。そんな時間に、病院にくるのは九分九厘、ご老人です。おいらも若くないけれど、皆さんに比べたらまだまだ若造でございます。でね、することないんで受付を眺めていたんですけど、みんな、受付に着いてから財布やら、頭陀袋を出して、探して探して、やっとの事で受診票を出すのです。ご老人だけでなく、比較的若い人もそうなんです。おいらはね、それがとても嫌なの。別に、おいらせっかちじゃあないですよ。歩くの遅いし、太ってるしね。でもさあ、病院に行くときは、ウチにいる段階で、受信票を一番出しやすいポケットに入れておいて、受付に着いたら、パッと出せるようにしているんですけど。これって、変ですか? せっかちですか? どうなんでしょうね。


 受診の番が来たら、先月の血液検査の結果が出ていまして、「まあいいですよ」って先生はいうんですけど、血糖値とコレステロールは上がってるよ。ますます気が滅入る。でも、白血病ではないし、腎臓肝臓は平均値だった。血液透析の危機はまだないようです。


 帰り道に“まいばすけっと”があるのでそこで食材を買ってしまう。フィッシュ&チップスなんてのがあってカゴにしまう。痩せる気はないようだ。鴨居駅のプラットホームでぼんやりしていたら、線路の向こうで小学生とお巡りさんがなんかやっている。事情聴取にも見える。横には少年のものらしき自転車がある。迷探偵ぺこりとしてはとても気になることだが、電車が来てしまった。しかも、おいらは乗るホームを間違えていたようだ。危ない危ない。


 ウチに帰ってTVをつける。『ニュースエブリィ』で骨髄バンクへの問い合わせが殺到しているという。おいらの心はまた重くなる。日本人ってさ……。木下ほうかがいくらCMで訴えても増えなかった問い合わせが殺到。ふー。おいらは薬物の飲み過ぎで、骨髄も、血液も提供できないけれど、世の中には、健康な人間が何万人といるんだ。それが、これまで動かなかったわけだ。ふん。せいぜい骨髄提供してくださいませ。


 最後に、今回の千葉の事件について考えました。全ての原因は情報を持っていながら放置していた児相にある。児相の職員にある。つまりは公務員にある。官僚にある。何故ダメなのか? これらの者を学力テスト、ペーパーテストで採用するからである。人には色々な能力があり、得手、不得手がある。その人の持つ能力をペーパーテストで見いだすことは不可能である。児相のやっている仕事にふさわしい人がその職につけば、事件は起こらなかったはずである。


 ちょっと疲れたのでやめます。この件については改めて語るかもしれんよ。

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