第35話 ぺこりのぼうげんステーション、ふたたびの話

 やあ、おいらです。


 またも、やってまいりました、『ぺこりの暴言ステーション』。メインキャスターのよろしくま・ぺこりです。今は誰のものでもありません。どうぞよろしくま。キャスターと言って思い出すのは、おいら二十六ぐらいから三十六歳くらいまで、喫煙者で、キャスターを吸っていたんですよ。タール1mgのさあ、ヘタレたやつですけどね。あの時二百五十円だったかな? 今日ね、たまたま、ダイエーの自動販売機でキャスターの値段を見たら四百五十円。どのみち、吸わないからいいんですけどね。煙草をやめた理由は、前に書いたと思いますが、喘息の大発作を起こして、死にかけたからです。すんなり、やめられました。禁断症状もなし。命には変えられないのでね。でも、それから十年経って、躁うつ病になった時、「何かを変えねば!」と思ってまた煙草を吸ってみたの。銘柄はキャスターじゃなくて、キャビン。こっちに方がうまかったね。でさ、雑居房で吸うと他の奴が怒るから、監獄なのになぜかあった、ベランダで吸っていたんですけど、どうも、近隣の方にご迷惑がかかっているような気がして、とても不安だったので、一昨年の四月にやめました。今回も禁断症状なし。ニコレット不要。


 空気が異常に乾燥していますね。

 おいら、目はかすむわ、耳垢と鼻くそがとってもっとっても、大好きよ🎶……これは広末涼子だ。取ってももさあ、すぐに生産されてとっても不愉快。しかし、最近、TVで広末涼子をよく観るけれど、キャンドル・ジュンの仕事がないのかな?

 そんなことより、火事と戸締りには気をつけてくださいよ。まあ、おいらはガスを使っていないからさ、電気系統のトラブル。延長コードとか、気をつけよう。全然関係ないけれど、外装塗装をやっているから、換気扇を止めているんですよ。おいら、シンナー臭大嫌い。でね、そのせいで室温、四十パーセント以上キープ。それに女性用の化粧水買っちゃった。おいら、乙女なの。うふふ。


「ぺこりさん、ここで、この駄文をご覧の皆さまにお詫びと訂正があります」

 舞子ちゃん、一体なんだ? おいら、なんか、しでかした?

「はい。これの一つ前の回で、ぺこりさんが『三井不動産レジデンシャルのCM曲、桜井和寿さんの声に似ていて紛らわしい』と文句を言われましたが、当放送局の危機管理部門が調べたところ、桜井さん、本人の歌声でした。桜井さんは2013年にウカスカジーというユニットを組まれていて、そこが今回のCMの楽曲を提供していたのでした。お詫びして、訂正いたします」

 ああ、そうなんだ。Mr.シャチホコのモノマネじゃないんだ。でも仕方ないさ。おいらのミュージックは2012年で終わっていて、それ以降、CD買ってないし、音楽番組は紅白しか観てないからね。わかるはずないさ。と開き直る、おいらでした。


 しかし、おいらは思うんですよね。日本という国は外国に対して、強いことが言えない、ヘタレた国だなってね。今度の大韓民国の問題だって、なんとなく、弱腰に見えて、正直、情けない。阿呆首相がさあ、大きな記者会見を開いて「大韓民国における、我が国に対する、妄言、暴言、侮辱の数々、とても看過できません。隣国だからといって、こちらからへりくだったりしません。別に友好国である必要はないんです。国際裁判所で白黒つけましょう」ってさ、言ったら、少しは見直すよ。

 戦後の日本人は対外的に甘すぎる。戦前はさあ、キチガイどもが政権を握っていたから、強気だった。アメリカに戦争を挑むなんて、蟷螂の斧ですよ。国力が違うっていうの。バカだねえ。

 でも、今は経済力って武器があるんだからね。うまく使えばいいんだ。


 それからさあ、頻繁に起こる、“あおり運転”による死亡事故。あれって、加害者は別に暴力団員ではないんだよね? 虚勢張って、車から出てきて、「おりゃあ、出てこんかあ!」とか威嚇しているだけの単なるバカなんですよね? なんか、タチが悪いな。で、立て続けに裁判員裁判が行われていますが、東名の事件は危険運転致死、大阪のバイクのは殺人罪で立件。結果としては、懲役十何年ですか。おいら、法学者じゃないから、間違ったことをいうかもしれませんが、刑法では殺人って死刑または無期懲役ではなかったですっけ? なのに、十何年で出てこられるの? 甘くない? なんか、日本の死刑って“永山基準”でしたっけ、三人殺さないと死刑にならないみたいな風潮というか、判例が多くないですか? 当然、例外もあるけどね。今回の大阪の事件の場合、裁判長は「被告人を死刑に処す」といって、最後に「はい、終わり〜」ってつぶやいて欲しかったな。間違っても「はい、オッパッピ〜」って言ってはダメだよ。


 舞子ちゃん。

「なんですか?」

 ごめん、番組中だけど、猛烈に眠いの。代わって。

「はあ? じゃあ、楽屋で寝ていてください。あたしの話せることと言ったら、芸能界だけね。そういえば、お友達の浜辺美波ちゃんがジュエリーの賞をもらっていたけれど、その時のスピーチが大人びていて十八歳とは思えなかったわ。ぺこりさんは、『もっと、はっちゃけた美波ちゃんが好き』とか、ロリコンぶりを発揮していたわ。そうだ、あたし今、映画に出演しているんですけど、『料理人無頼』って言うの。主役は、キムニイって人なんだけど、違うの。吉本の人でもチコちゃんの声でもない人。本名がキムニイ。中国の福建省の人だって。この人、料理が得意で、もちろん、中華料理だけなの。でもねえ、あたしみてしまったのよ。ゴミ箱に大量のクックドゥの箱が捨ててあってね……」

「あたし、今は一人暮らしだから、この前のNGT48の暴行事件、他人事に思えないわ。なので、ボディーガードを雇ったんですけど、その人たち、トミー&マツっていうおじさんで、今ひとつ頼りないのよね。トミーさんはなよなよしているし、マツさんはうるさいばっかりで。やっぱり、吉田沙保里さんと谷亮子さんを雇えばよかったかしら? なんか、とりとめないことしか言えないわ。天気予報に行きます。中継に出ている、かっぱさーん」

「あー、た、助けて〜。い、今、新潟県の津南町にいるんですけど、また、お皿が凍っちゃって、命の危機で……」

「完全な、人選ミスね。ああ、妖怪ミスね。では、スタジオのヒライさん、お願いします」

「はい。元気に行きましょう! 天気は空が青かったら晴れ。曇っていたら曇り。何かが降っていたら、雨か雪でしょう。冬のうちに駄文を読んでいただけたら、寒い日が続きます。後日読まれた方はTVなどの気象予報を確認してください! 以上お天気でした」

「間違えてはいないわね……今回は、ここまでです。お相手は、女優の水沢舞子でした。ごきげんよう」

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