第9話 さむいからおふとんにくるまっていたいけどぬりぐすりがたりないからひふかにいくの話

 やあ、おいらです。


 おいらは生来の雑破者ですから、几帳面な真似はできないのであります。だからいつも、なんの筋立てもなく、下書きもせずに駄文してしまうから(だっふんだあ〜)、重複したことを書いちゃったり、辻褄の合わない文章をしたためて、あとで困っちゃう、あたしリンダよ、みたいなことになってしまうのです。だいたいメモを取るとかいう行為が嫌いでしてね。でも、社会人だとメモを取らないでいると上司や先輩に怒られるじゃないですか。だから、ノートの切れ端とか、学生時代に使いきれなかったルーズリーフをポケットに突っ込んでおいて、メモを取るんですけど、おいら悪筆なわけ。ちゃんと机に正対して丁寧に書けば、わりかしキレイな文字を書けたんですけど(いまはダメよ。薬の副作用で手が震えるから)、メモ書きってスピード勝負でしょ。だから、あとで読み返すとアラビア文字かハングルみたいのがぐしゃぐしゃって書いてあって、判読不能なの。さらに、ワイシャツの胸ポケットに入れてしまうと、おいら、汗っかきだったから(なんか、年々汗が出なくなってきているけど)、メモ紙がびしょびしょでさあ、鑑識の人でも呼んでこなきゃという感じなんです。ただね、おいらは若い頃、記憶力が超人的によかったんですよ。いえいえ、大げさではないです。だから、脳みそにメモればいいってわけ。メモを取るのはポーズだね。もちろん、脳細胞が大量に死んでしまったいまでは、そんなことはできません。ちなみに、おいらは学生手帳以外の手帳というものは持ったことありません。ああ、一回だけ両親がその時、はやっていたシステム手帳ってやつをくれたんです。でね、おいらも張り切って、アドレス(間違えないで! 住所とか電話番号のことだよ。おいらの若い頃にメールなんて普及してないからね)、せっせと書いただよ。当時は知り合いも結構いたからね。でも、その年の忘年会の後、酔っ払ってさあ、たぶん、東横線の横浜駅のホームに忘れてきちゃったの。個人情報いっぱいだったからちょっと心配したけど、面倒だったから放置しました。以後は本当にノー手帳で過ごしました。いまはさ、スマホに登録すればいいじゃない。楽だね。でも知り合いがいなくなっちゃったから、実父、姉、元妻、それから病院と区役所のケースワーカーだけ。ああ、皮膚科を登録していないや。うーん、でも、皮膚科に緊急の電話とかしないですよね? アトピーでは、おそらく死なない。登録しなくてもいいね。


 今日も当店ではメインの食材を入手できませんでしたので、アラカルトのみとさせていただきます。粗利が少ないんですけどねえ。仕方がありません。


 珍しく身内の話を。

 おいらの姉は個人情報晒しちゃうけれど、どうせ、あいつはこれを読まないからいいのだ。で、姉は明恵っていうんですけど、昔の高僧に明恵上人という、えらい坊さんがいたんですよ。おんなじ漢字ですけど、読み方は違います。でも、ふりがなはふりませんよ。ちょっとだけ、気を使うのさ。それで、ここからがちょっと、ホラーっぽくもあるんですけれど、上人さまが入定された日、つまりなくなった日が、姉の誕生日と一緒なのです。実父は全くそのことを知らなかったそうです。不思議といえば不思議なことです。おいらは内心姉が羨ましかったですね。たぶん、姉は上人に守られていると思います。ちょっと悲しい出来事もありましたけれど、子宝に恵まれ、朗らかに生きているんですから。それに比べておいらはさあ、なんか、周りの人の期待を裏切りまくり、挙げ句の果てには精神を病むという始末。はあ? 十姉妹じゃねえよ! というように一見穏やかに見えて相当な短気。口が悪いから、友人、知人がいなくなり独居老人に近い境遇。不動明王さまはおいらのこと守ってくださっているのかしら? 全然、お供えとかしてないけど。そして、重複しますが、一生完治しない病気が二つ。高血糖に躁うつ病。どっちもさあ、一生薬を飲まなくてはいけないの。当然、腎臓と肝臓やられるよね。いま、一番おいらが恐れているのは人工透析になることです。なんとしても、避けたいなあ。あっ、また病気自慢をしちゃった。つまらなくてごめんなさい。皮膚科に行く準備をするので、ここで一回おやすみします。といっても、読者さまには関係のないことですがね。おいらが休むだけ……


 はい、帰ってきましたよ。おいらの通っている皮膚科は割と人気なんです。おいら、長時間、出先にとどまっていると精神的に耐えられないから、どこに行くにも早めにウチを出るのです。それで、皮膚科は三時からなのですが、二時四十分から受付はしてくれるので、それに合わせて行くわけです。でも今日は五分早くに出かけちゃった。そしたら時間前についちゃいました。だけど、待合の電気はついているの。おいら、腰をかがめて院内を覗きました。患者さんは誰もいません。どうしよう? と少し、考えました。で、もう一度院内を覗く。ある種の不審者ですね。そしたら扉の取手に“診察中”って書いてある。ああ、いいんだと思って入りました。一番乗りだあ。初の体験です。連休明けなのにね。先週の月曜日にきたときは、ものすごく混んでました。でも今日は空いています。でもさ、早くきたところで診察は三時から。二十分は待つわけ。この辺はきっちりしているなあ、ここの先生。たぶんA型だね。古賀先生はいい加減だから時間前でも診察を始めちゃうの、B型かな? えっ、おいら? あのー、おいらはクマですから、血液型はないという設定でお願いします。

 まあ、診察は楽に終わりましたよ。欲しかった顔の塗り薬ももらえたし。まあ、要するに、おいらは病院にカウンセリング的なことを求めてはいなくて、処方箋というか、薬だよ、薬が欲しいんだ! 精神科に行くのは睡眠薬とパニック発作の薬が欲しいだけ。あとの薬もちゃんと服用はしますけれど、優先順位は下なの。内科に行くのだってさ、血糖値の薬が欲しいだけ。皮膚科も塗り薬がたくさん欲しいんだけど、ここの先生、あんまり大量にはくれないんだ。今までの皮膚科って、みんな初診はともかく、次回以降は一ヶ月以上くれたけれどね。もしかしたら、ここの先生の方が、慎重で、経過をよく診る、いい先生なのかも? おいらにはよくわかりませんけど。


 ここ皮膚科の近くの調剤薬局はさあ、ばばあばっかりで、トロいのよ。さらに今日は働かないでさあ、ずーっと、くっちゃべっているの。流石のおいらも、「ララランドがねえ……」と大声で喋り出したときはキレかけました。よかったなあ、ばばあ、おいらが激躁状態だったら、命はなかったよ。


 ああ、たかが病院に行って、ちょっとダイエーに寄っただけでネタがいっぱいあるよ。おいらがもっと外出できたらなあ、面白いこと書けるかもしれないのにね。今は寒いのを理由にしてお布団に包まれてさ、ぬくぬく。でも、春になったら「日差しが強い。陽気が良すぎる。汗かくのはいや」とか言って、外出しなさそうだなあ。今年は桜を楽しめるのでしょうか? 毎年、鶴見川沿いの桜ばっかりではさすがに飽きますな。夏は暑いから絶対無理でしょ。秋はねえ、「おいら、紅葉アレルギー」と嘘を言って出かけないの。四季の国の色彩を全然楽しめないよ。


 ダイエーに寄ったのはさ、昨日、クリエイトで買ったピーチ味のコカコーラが欲しかったんだけど、なぜかなかった。おいら、商品探すの下手だから、どこかにあったのかもしれないのですが……しかし、昨日、元妻と一緒にさ、クリエイトに行って半月分の食料と鎮痛剤、頭皮のかゆみの薬、あと赤ちゃんのお尻ふきなんかを買いまくりました。あの、おいらに赤ちゃんはいませんよ。元妻は子宮無いからできません。それから、確認事項。元妻はあくまで近所に住んでいる、お友達ですから。全然、恋愛感情も、実質婚でもないですからね。なんか、勘違いされて区役所に連絡されると面倒なのよ。これからも、この駄文を読んでいる方は脳内USBメモリにインプット! さ、桜田さん! まだ、パソコン使えないの? バカなんじゃないの? 大臣どころか、議員の資格もないんじゃない。そういえば、今朝のニュースで桜田さん、JOCの竹田会長の一件の事聞かれて、他人事のような物言いしていましたよ。この人は生まれてこなくてよかったと思っちゃったよ。

 ああ、赤ちゃんのお尻ふきって、実はとっても便利ですよ。痔の悪いおいらのけつの穴にも優しいですし、それ以外にもウェットティッシュがわりになるし、掃除にも使えますし、用途は多彩。偏見さえ持たなければさあ、万能です。赤ちゃんに用いるんだから、変なもの入ってないでしょ。ただ、コストパフォーマンスまでは考えていませんせしたわ。どうなんでしょう?


 とりあえず、本日の営業は終了です。毎度ご贔屓にありがとうございます。ええ、ちっともクロスオーバー小説にはなりませんね。たぶん、ならないね。駄文だ、駄文だ、駄文だあ!

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