第7話 とりあえずおおずもうのつづきとえとせとらなきぶんの話

 やあ、おいらです。


 まあね、こうなるとは思っていたんですが、第一話から驚異のタートルスタート。前作の後半から、おいらの舌は饒舌になっているんですけど、中身が空っぽで読みにくいのかな? DAIGOのグランドファザー、竹下登元首相のように「言語明瞭、意味不明」なのかなあ。そしたら、おいらの首相就任もありますね? ああ、ないですかあ……


 前回の梅原猛氏の訃報に接して思ったこと。ああ、この方は文学者でも、歴史学者でもなく、哲学者だったんだという感慨。でも、哲学者ってなんでしょう? そもそも哲学ってなに? おいらは考え込んでしまいましたが、答えが出てくるわけがない。だって、知らないんですから。

 旧たまプラーザのバカ書店にいた時、最初の一年は得意の学習参考書を担当していたのですが、二年目からは前任の太っちょ店長の意地悪か、後任の鬼瓦店長の嫌がらせかどうかわかりませんが、人文、経済、法律、社会、教育、理学、工学という、店の書籍の半分がおいらの担当というスパルタな仕打ちを受けました。さらに参考書の担当者は素人だから、面倒みろとか、前回も書きましたけど、経理、雑用、バイト管理、ローテーション管理などが全部、おいらの元に押し寄せました。これは津波です。大災害です。いまとなったら、「よくやったもんだ」と自分を褒めたいぐらいです。

 で、その時、鬼瓦店長がこれを読めと有斐閣(おいら、この出版社が大嫌いだった。お高くとまってるんじゃないよ!)のなんとか叢書、『哲学入門』だったかなあ? 覚えていないわ。それを勧められて読み出したのですが、全く理解できません。途中で、壁に投げ捨てて、鬼瓦店長にはその本のことには触れないようにしていました。なんか、鬼瓦店長は人文書が大好きみたいで、おいらが遅番で出勤すると、嬉しそうに人文の棚を直していました。彼は古い書店人なんですよ。書籍が好きなの。いつも怖くて恐れていた鬼瓦店長なんですが、書籍を売るということには貪欲で、おいらに多面陳列とか仕掛け本のテクニックとかを教えてくれました。これって売る喜び、やる気に繋がっていきました。前任の太っちょ店長はとても優しい方だったんですけど、売るというよりも、在庫を減らす。経費節減という方に顔が向いていました。とてもネガティブ思考なのです。よく、おいらの前で、ため息を付いていました。一方の鬼瓦店長はとてもポジティブな思考の持ち主でした。拡販という面ではとても勉強になる店長でした。もう、おいらにはなんの役にも立たないけれどね。

 それはともかく、哲学とは何か? Wikipediaを調べればすぐにわかるでしょうが、あえて自力で考えてみます。おいらのつたない答えは「哲学とは人間、すなわち、自分とは何かとすごーく、深く考えること」です。さて、正解はなんでしょう?


 さてと、お客様がいなくなると思うけれど、自己満足で、相撲の話を続けますよ。まあ、今回でやめられるように努力はしますがね。どうなりますか?

 初場所の初日をテレビで観ていたら、解説の北の富士さんが九重部屋の力士の名前を全然覚えてなくて、さらに、その取り口もあいまいだったので、ちょっと驚いたんですけど、よく考えたら答えが出ました。哲学はわからないけれど、相撲はわかるのよ。相撲ファンが思い込みがちな間違いの一つ、「北の富士の九重親方は、大横綱千代の富士の師匠である」。実はこれ、正式には違うんですよ。答えは「北の富士と千代の富士は元横綱千代の山の九重親方の兄弟弟子である」なのです。ちょっと難しいですよね。まあ字面通りに覚えてください。ああ、無理に覚えることでもありませんでした。ご無礼を。

 千代の山という人は結構なトラブルメーカーで、横綱時代には、「成績が不振なので大関に降格して欲しい」と言って世間をざわつかせ、引退して年寄九重を襲名すると、「分家、独立を許さず」という不問立があった出羽海部屋の所属なのに「独立したい」と言い出して騒ぎになり、結局、破門という形で強引に独立してしまいました。その際、大関だった北の富士と、たぶんまだ取的だった千代の富士は九重親方の内弟子ということで一緒に移籍しました。九重は出羽海一門を破門になったので無所属という身分になってしまったのですが、当時の高砂親方が男気を出して、一門に迎え入れました。まあ、実は当時の出羽海親方が大人物だったので、破門という形で一門内を納得させ、おそらく、裏で高砂に九重を受け入れるよう頼んだのではと、おいらは推測します。

 千代の山の九重と千代の富士の間にどういう関係があったのかはわかりませんが「九重の後継者は千代の富士」と早い段階で決まっていたようです。けれど、千代の山の九重が早逝してしまったので、暫定的に北の富士が九重部屋を継承したのです。千代の富士は無類の強さで大横綱になり、国民栄誉賞までもらいましたが、協会から打診のあった一代年寄を辞退しています。理由は「自分は九重部屋を継ぐ身だから」というもので協会は鼻白んだらしいです。

 千代の富士は引退すると、すぐに九重部屋の師匠となり、北の富士は陣幕親方になって、自分が育てた元横綱北勝海の興した八角部屋に部屋付きの親方を引き連れて転籍しました。だから解説の北の富士さんは九重部屋のことはよくわからなくて、八角部屋の、北勝富士とか隠岐の海には厳しい口調で話すのです。

 元千代の富士は早くに亡くなってしまいましたね。北の湖、輪島とこの世を去り、理事長の風格がある大横綱が不在。それで、まあ元横綱ではあるけれど、八角という小物が理事長になってしまった。だから、日本相撲協会はダメなんだと思います。八角の腹心は琴風の尾車でしょ。ただの大関ですよ。多賀竜の鏡山は、なんと関脇。優勝経験はあるし、大横綱柏戸の弟子だったけれどねえ。それにさあ、スイーツ親方の大乃国の芝田山が最近しゃしゃり出てきているけど、あの人、横綱のくせに皆勤して負け越しちゃうという恥さらしですよ。なんか、杖を付いて歩いているけど、「スイーツの食い過ぎとちゃう?」って聞きたいわ。


 まだ、この段階では稀勢の里、引退していないみたいですけど、見苦しい。男なんて所詮、散り際の良し悪しで価値が決まるんだよ。腹くくれ!

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