第3話 おんがくのせいせきわるかったのにみゅーじっくがすきなおとこの話
やあ、おいらです。
あの人気作家、伊坂幸太郎さんの『死神』シリーズに出てくる、死神たちって、やたらとミュージックが好きで、何かというとCDショップに入り浸って、試聴のヘッドフォンでミュージックを楽しんでいるのですよ。なんか、別に理由とかはないんですよね。おいらの記憶が正しければだけどさ……
おいら、楽器のたぐい、全く弾けません。生来の不器用というのが最大の理由なので、大いに恥じ入るのですが、もう一つの重要なファクターとして、おいらが左利きであるということがあるわけであります。ここで、クマの左手かあ、中華料理の珍味だよなあと思った御仁は……ここから出ていけ! おいらを食べたって、美味しくないよ。だいたい、ハチミツなんて素手で触らないし、スプーンを使うよ。おいらは人間の世界に溶け込んでいるクマですよ。それを食べたいなんて『君の左手が食べたい』って映画が作れちゃう。浜辺美波さんと北村匠海くんは出演して……くれるはずないね。
はい、道路の逆走に注意してください。とにかく、おいらは左利きなのさ。最近は右手に矯正するってことはほとんどないようだから、TVで左利きの芸能人をよく見かけますね。すごく、増えている印象。あの、元貴乃花もそうみたいですね。ただねえ、自分がそうなのに身勝手な話ですが、TVの食レポで、芸能人が左手でお箸を使っていると、ものすごく違和感を感じてしまうわけなのです。もちろん、おいらお箸も左手で使いますよ。だけど、TVでそういう人がいると、興味がスーッと薄らいじゃうんですよね。興ざめっていうのかな。TVに出る以上さあ、視聴者に違和感を感じさせないためのトレーニングをして欲しいなというのがおいらの感想です。ええ、もちろんおいらはそんな努力、一切しませんよ。TVで食レポなんてしないですからね。
また、逆走だ。おいら、高齢者なんだな。運転免許を返納しなくてはダメかしら? でも、そうしちゃうと身分証明書がなくなっちゃうんですよね。健康保険証は公に没収されちゃったし、マイナンバーカードは役に立たないしさ。
それはそうと、ミュージックというか、楽器の世界では左利きに対する差別は歴然と存在していますね。ギターとか、ベースとかの左利き用のモデルってほとんど見かけない。あっても、価格が高い。ポール・マッカートニーとか松崎しげるなんていった有名人なら、いくらでも、メーカーから融通してもらえると思いますが、おいらにはタダでくれないよね。宣伝効果ないからさ。
中学の時、友達たちが音楽準備室に置いてあったギターで『禁じられた遊び』とかを弾いているわけ。おいらはそれを眺めているだけさ。だって、左利き用のギターが公立の中学校にあるはずがないですからね。自然と、楽器から心が離れます。それでなくてもおいらは不器用だから、音楽の授業でリコーダーのテストとかあると、全然吹けないわけ。それも、ものすごく練習して行ってですよ。要は楽器の才能がないわけ。音楽の授業は本当に嫌いだったよ。高校に行ったら、実技教科は個人の選択制になってさあ、嬉しかった。もちろん、美術を選びましたよ。おいら、ピカソの生まれ変わりだからね。しかし、おいら一体、何人の生まれ変わりなんだ? 大川隆法氏みたいなこと言っているな。
でもねえ、言っちゃあなんですけど、歌唱力はあったの。だから、そっち方面で、楽器のマイナスを取り返していたのです。
さて、おいらの子供の頃は音楽番組がたくさんありました。日テレ系は『ザ・トップテン』その前番組の『紅白歌のベストテン』。TBS系は『ザ・ベストテン』ちょっとノスタルジーを感じたいなら『ロッテ 歌のアルバム』一週間のご無沙汰でございます。玉置宏でございますってね。玉置さんはちなみに熱狂的なホエールズファン。シーズン後の『横浜大洋ファン感謝デー』ではよく司会をされていたなあ。元に戻ってフジテレビ系は『ミュージックフェア』と化け物番組『夜のヒットスタジオ』。何が化け物かというと芳村真理がさあ……まあ、芳村真理はずっと司会をしていたけれど、男性司会者はしょっちゅう変わっていたね。責任は全部、前田武彦さんのせいです。理由は前作の何処かに書いたからここでは割愛。おいらの観ていた時は、井上順が司会だったかなあ? でも彼、田辺エージェンシーを独立しちゃて、TVから干されちゃったじゃないですか。後の司会者は忘れちゃったなあ。古舘伊知郎の時、ありましたっけ?
まあとにかく、そういう歌番組を観ていると、自分の好きなリズムが出てくるじゃないですか。そういうのが脳裏に強く残るのです。ここで、金持ちだったらさっさとレコード! CDなんてまだなかったんだ。そう、レコードを買えるんですけどねえ。作者ぺこりのウチは実父に定職がない極貧だから、買えないのさ。だから脳内での再生で我慢していたわけ。ちなみにおいらの小学校後半のおこづかいは『コロコロコミック』を買っちゃうと、赤字でした。
あとね、CMで流れる曲が結構、心に残りましたね。そう言ったものをどんどん脳内収蔵庫に備蓄していったのです。もし、あいつがおいらを襲わなかったら、脳内で全て完結していたでしょう。
まあ、賢明な読者様なら、おわかりでしょう? 全て、躁病のせいですよ。この病気にかかると、恐ろしく、浪費をしてしまうのです。詳しくは、さんざっぱら書いてきたので言いませんけど、脳内にあったミュージックをかたっぱしから買い集めました。ほとんど、アマゾンですね。毎日、宅急便が届き、ヤマトの兄ちゃんやお姉さんと仲良くなっちゃった話も前にしました。同じ話をするのは年寄りの特権です。
そんでもって、正気に戻ったら、約4600曲がiTunesに入っていましたよ。なんと、おいらの嫌いな石川さゆりの『アーリー・ベスト』なんてのもある。でも、そのジャケットのさゆりは若くて可愛かったの。でも、売っちゃったのさ。でさあ、最近のiTunesってダウンロードしなくても、ジャケット写真が表示される時があるじゃないですか。そしたらiTunesのやつ、現在の、おいらが嫌いなさゆりを表示するんですよ。喧嘩売ってるな。おいらは今後絶対、iTunesからはミュージックを買わないことにしました。Apple IDの二重認証でしたっけ? あれも面倒で、メンタルに悪いんですよ。
いっぱい曲があっても、結局は同じ歌手のミュージックばっかり聴いています。一番聴くのはミスチルなんですけど、前に、彼ら、USBメモリで限定版の作品出したじゃないですか。そのことをおいらは高嶋ひでたけさんの早朝のラジオで聴いたんですけど、今ひとつピンと来なかったんですよ。後になって、急激に欲しくなってアマゾンを閲覧したら定価が九千円くらいで、すでに高価なのに、プレミアがついちゃって、二万円近くするのです。もちろん、保護費受給者に買えるものではありません。悔し涙がちょちょぎれます。あとさあ、今欲しいのは、ちょっと古いですけど、ケツメイシの桜なんとか〜🎶ってやつと、化粧品のCMに使われていた曲。今は全然思い浮かばないんだけど。ケツメイシのベスト盤ってあるのかな? 普通ならあるよね。でも自分では買えないよね。元妻に……ムリだな。米津玄師だって欲しいよ。でも我慢我慢なのであります。
今の生活になって、宝くじとか、トトビッグとかを買うのやめました。足元を見つめて、身の丈にあった生活、節約生活をしているのです。だから、突然、大金持ちにはなれない。せめて、駄文書きで雇われないかなあとも思うんですけど、メールが届くパソコンを元妻に強奪されたため、連絡方法がないんですよ。SNSとかやっていないし。前はTwitterをやっていたんですが、なりすまし、乗っ取りが横行していたのでやめちゃったの。
で、今回の結論は「ミュージックは聴くに限る」っていう、なんのオチもない話でさあ。せめて「サンマは目黒に限る」ぐらいのことが言えればねえ。あの殿様は、サンマを川魚だと思っていたんですかねえ。
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