泡沫の唄

 作:北見悠平


 ヒットチャートを分解したら

 後には何も残らなかった

 僕らはいつも泡を食べながら

 味がするとかしないとか


 欲しいと思いたかったのは

 目には見えないものばかり

 ブルーライトが眩しくて

 瞬きをしたら涙が零れたよ


 夜空の星がミサイルになって

 言葉たちを焼き殺した

 彼らの死はとても美しかったから

 残骸を拾い集めて首飾りを作ろう


 虹の欠片を持ってる気がしてた

 そいつを世界の終わりに置いてきた

 今はくたくたになった紙の本を

 読んでるふりをしてるだけ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る