まじない詩
作:北見悠平
浮いた場所から抜けていく
ギミックまみれのざらざらな言葉
死体みたいに健全な眼差しで
大人になった君の姿を見ていた
マッキントッシュを食べたから
お腹は空いてないけれど
計算資源には限りがあるので
差し出されたお土産はポケットに仕舞う
全部がフィクションになるのなら
何を現実に持って帰れるだろう
呪われた詩の欠片を拾い集めてみても
誰も助からないかもしれないが
月の裏側に描かれた鳥の絵を
額縁に入れて飾っておいた夜のこと
枯れた井戸の底を覗くレンズから
遠ざかる水の色は綺麗だった
ふたご坂を上った先には
古い煉瓦作りの小屋が建っている
そこに大きな隕鉄でできた鍋があって
悠久を煮詰めてスープを作ってる
真理の陰に隠れてたのは
言葉の世界の外にあり
誰も望んで触れられぬ
心という名の宇宙塵
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます