第さん話

その日は母親の弟の子供、簡単に言えば姪が来ていた時だ

姪と言っても歳は二十歳過ぎで子供の域を超えているものの、叔母である母親に懐いており、この日も新築祝いの挨拶に来てくれたのだ

曰く、この姪はスピリチュアルな方面の人間だった

周りから見れば変わった人ではあったが言う事中てる事、失せ物も聞けば解決、見つかるで一族内でも有名な子である

だから件に関して、この時点で分かっていた、分かるはずだったのだが

「何も感じなかった」

そう言った

丁度、訪れた日は天気も良く気持ちいい空気が充満し、落ち着いた雰囲気の中でお喋りをしていたらしい

ただ今だから言える事であるが、その日は母親以外住人が居なかった

父親と長男、次男は仕事。長女は出かけていた

家には母親一人、そして母親の弟と姪。三人だけ

彼女の存在を知れず、もっと大事になるのは、あと少し

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

一軒家階談怪奇噺 朶骸なくす @sagamisayrow

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ