第2話 膝枕の次にこれかよ...

摸神「なっ、なっ、なっ、なにしてんだ~」


多島「ん?」ニコニコ


摸神「ん?じゃねーよ。ん?じゃ!!」


多島「じゃあ...は?」


摸神「...まあいいや。ここは異世界だ、さあ何をするか考えないとだな。」


多島「ん?なにいってんの?」


摸神「は?...おい多島」


多島「は、はい。」


摸神「お前、おかしくないか?」


多島は、

「どこがだ。」

驚きをこらえる感じで言った


摸神(なんかおかしいな。探りを入れてみようか。)


摸神「なぁ、俺がいじめられてから何年たった?」


多島「何年だっけ?」


摸神「...なんとなく確信したよ、お前は、多島じゃないな。お前は誰だ?」



多島偽物「はぁ...よくわかったね。」

シュワン


多島偽物の周りには、白い煙がたち、

人影が見えた。


そこには、長い金髪の凛としたたたずまいをしていた、きれいなお姉さんが立っていた。


人間不信の俺でも一瞬見とれちゃうほど。


バライ「悪かったわよ。私は、バライ・シュリツ・ラングラル。ラングラル家四十七代目よ。記憶を見て、その通りにちゃんと演技したつもりだったんだけど...」


摸神「なぜこんなことをした?」


バライ「だって、こんなところで、気持ち良さそうに寝てたから、なんだかうずうずしちゃって。」


摸神「うずうずしたからってこんなことするか普通」


バライ「だって、ここら辺は「三匹のアリス」というパワーモンスターが住み込んでいるのよ。そんなところで寝るなんて死にたかったの?気持ち良さそうだったようだけど...」


摸神「それは関係ねぇよ!!んでパワーモンスター?三匹のアリス?なんだそれ?」


バライは、パワーモンスターと三匹のアリスというものを説明した。


摸神「なるほどな~。パワーモンスターってのは、そこらの冒険者でも、最低Aランク以上じゃないと、倒せないらしく、三匹のアリスは、体は豚で顔が美人のモンスターってことでいいのか?」


バライ「まぁ、そういうこと、」



摸神は納得したように振る舞った。

なぜならこいつといると面倒くさそうなことになりそうだと考えたからだ。


摸神(こいつ、ヤンデレの可能性が非常に高いな)


バライは、首をかしげ

「どうかした?」

と問いかける。


その時、摸神の後ろに黒い影が見えた。


バライ「君、後ろ!!」


その影は、摸神の頬に軽い傷を負わせた。


摸神「くっ、」


バライは、とっさに回復薬ポーションと、

ラングラル家の秘宝、「聖剣 ブラフ」

を取り出し

「大丈夫?」

っと声をかけた。


摸神は

「なんとかな」

っと答えた。


山賊2「ひゃっは~、今日はついていますぜ兄貴。」


山賊1「ああ、そうだな」


山賊3「めっちゃ、エロいっすね~。男は

いたぶって、女は、長に遊んでもらおう。」


摸神達は戦闘態勢に入ってる中、話に集中している山賊どもにあきれて戦闘態勢がゆるくなった。


山賊2「今だ!」


山賊達がゆるくなったところを襲ってきた。

山賊達の連携はすごくとれていて、まるで

暗殺者のようだった。


すると、摸神の頭の中で声がした。

???「右によけてください。」


摸神は、その指示通り動いた。


???「そのあと、0.2秒後に山賊から斬りかかりが予測されます。後ろに一メートル下がり、隙を狙って蹴りかかりなさい」


その指示通り動いた結果蹴りが顔に命中した。

摸神は、3歳の時から空手をやらされていたため、体が勝手に動いたかのようにムーンサルトキックを顔に当てた。


摸神「あっ、当たった!!」


摸神は、喜びに満ちた。


摸神(あの、役にたたないと思ってた、空手が役にたった!!)


山賊1「いってぇな、このやろ~。」


山賊2「兄貴、本気、出しちゃいましょうよ。」


山賊1「フッ、フッ、フッ、そうだな。

神から授かりし我が僕、いでよ、ガンウルフ~」


そこには、魔法陣のようなものが出てきて

その上には、銀と黒の体毛をはやした狼が

立っていた。


摸神「何!?」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る