phase4「消えない『ずれ』」

 それから程なくして、萬月屋に様子を見に行ってみると、引き戸を開けた瞬間、「待っていたわよ」と橘に声をかけられた。


「ちょうど今日から発売になったの」


 何が、かは、既に表の置かれた看板に大きく描かれていたので知っていた。それでも自分の目で確かめるまでは、信じられなかった。


 示す先にあったのは、ショーケースの中に輝く、自分の考えた和菓子の姿だった。自分達が作ったときよりも形は綺麗で、ずっと美味しそうに見えるお菓子が、そこにある。


「本当にありがとう。これは絶対売れるわ!」


 他の小さく輝く和菓子達と並んで、その羊羹は煌めいている。橘がふんわりと笑いながら、レジの向こうから手を伸ばしてきた。

 その手を握った未來は早速、『星空水羊羹』という名前を貰ったそのお菓子を、家族三人分買っていった。


 家族で食べた時、父も母も、それはそれは驚き、それ以上に嬉しそうにしてくれた。逆に恥ずかしくなるくらい、いっぱい褒めてくれた。


 照れくささを感じながら、ぱくんと自分でも食べてみる。自分の作ったレシピを元に橘が萬月屋流に作り上げた水羊羹の味は、涙が出るほど美味しかった。内側から湧き出る幸せの量が、いつもよりもずっと多く感じた。暑い夏だというのに、不快に感じない暖かさが、どこからともなく現れて、未來の全身を包んだ。


 その後未來は、食べる前に撮った星空水羊羹の写真を使い、またポスターを作った。この新商品を前面に押し出して宣伝しないと、意味がない。既にポスターは一度作ってあるので、ある程度のノウハウは身につけていた。おかげで、推敲を重ねても、一日で出来上がった。


 夜、出来上がったポスターを見て、無意識の内にうんうんと頷いた。両親からも合格を得ている。今回はきっと、多くの人の興味を惹くだろう。新商品な上にこの綺麗な見た目。気にならないわけがない。


 その思いは、嘘ではない。


 けれども。脳裏に浮かぶのは、前回、ポスターを持って行ったとき、見てくれたと思っても、一秒と経たずに目を逸らされたという事実だ。


 いいや、と首を振り、布団に潜り込む。心を込めた。その分エネルギーになっているはずだ。大きくても小さくても、必ず、人の心を動かせられるだろう。言い聞かせるように、何度も繰り返した。




 その翌日。まるで出陣でもするかのような気合いを入れて、学校に向かった。写真部の部室に行く途中、ポスターを前回と同じ掲示板に貼った。夏休み中だが、部活動で来ている生徒の目に止まるだろう。


 掲示板に貼られたポスターは、前回のポスターと全然違った。そこに載っている商品と同じく、輝いている。煌めいている。星のように、小さいものかもしれなくても、確かな光を感じさせる。前回のポスターとは似て非なる。

 手応えを感じながら、未來は掲示板を離れた。




 夏休み中でも、写真部の面々は普段と変わらない。周りと同じように、未來も好きな子とを好きなように過ごし、終わったら部屋を出た。


 やはり挨拶をするとき、会釈なのかなんなのかわからない仕草を返してくる。

 この人達は、あのポスターを見ているのだろうか。外から蝉の鳴き声が聞こえてくる廊下を歩きながら、未來は考えた。


 掲示板の前を通ってみると、ポスターは変わらずにそこにあり、存在感を放っていた。

 でも多分、あの部員達は見てないだろうなとこっそり苦笑する。そもそもあることにすら気づいていないだろう。それで納得の面子なので、別にショックではない。


 そこまで思ったとき、ふとトイレに行きたくなり、近くのトイレに入った。無事に用を足し、出て行こうとした、そのとき。人と人の話す声が聞こえてきた。数人かが入ってくる気配がする。


「またやってたよね」


 気にせず出ようとして、ドアにかけた手が止まった。


 それは、聞き覚えのある声だった。いつも無駄に明るくて、無駄なことを甲高い声で話すことが多いからあまり上手く聞き取れなくて、でも周りを固めている友人達は一切注意しない人の声。


 以前、同じ声の主が言った台詞が、脳内で反響する。宇宙人の単語たった一つが、頭の中を回り続ける。


「やってたやってた」「メンタル強いとかじゃないよね」「ただの無神経?」


 持ち上げるような声が、ばらばらとしているのに、一体となって聞こえてくる。


「どーせ誰も見てなんていないのにね」


 だからなぜそれがわかるのか。一人一人調査したのか、テレパシーなのか。もし憶測で語っているなら、それはただの阿呆だ。考えた後で、未來は直球の言葉が出てきた自身の脳に、少々驚いた。


「そうそう」「皆が避けてることに気づいてないんだよ」「なんか関わるのが嫌だってなるよね」


 同意見ばかりに気をよくしたのか、リーダー格の子の声が大きくなっていく。他に誰もいないと、すっかり信じきっている口ぶりだ。


「あの店、なんなんだろうね」


 右から左に、流れていかない台詞が聞こえてきた。これ以上聞いていけないと、瞬時に悟った。耳にするな。危険信号を発しているのに、体はそれを無視して、耳を澄ましている。


「安ぼったくて、汚くて、ダサくて」


 たらりと、体に汗が伝っていく。暑いのか寒いのか、体感温度が狂っている。


「それに、美月も美月だよ」


 蝉の声が遠ざかっていく。先程まで、うるさいくらいだった。しかし今や、静まりかえっている。その中で、聞いてはいけず、聞きたくもない台詞のみが、頭の中にがんがんこだまする。


「あんな気持ち悪い子と付き合って、あんな気味悪い子のすることに付き合うなんてさあ」


 息が止まった。ちゃんと吸って吐かないと危ない。なのに、呼吸ができない。そもそも呼吸とは、どうやるものだったろうか。喉が塞がり、息がどんどん苦しくなっていく。


「本当に、下らなすぎて、馬っ鹿みたい」


 目の前から色が消えた。一瞬白黒になる。その直後、全てが真っ赤に染まった。天井も、床も、トイレのドアも。そのドアを開けた先にある壁も、洗面台の前に集まっていた彼女達も。


 思いの外大きな音が出たらしい。勢いよく開かれたドアに、グループが一斉に振り向く。今日は四人だった。いつもは興味の沸かない人数を数える。いつもはどうでもいい顔を、一人一人見ていく。


「はあ?」「いたの?」「盗み聞き?」「最低」


 ドアを開けた音に驚いた様子をしていた彼女達だが、相手が未來とみるや、胸を張り始めた。肩を落としつつ、ふんぞり返る準備をしているように見える。


「何が、最低なんだ?」


 言った瞬間だった。彼女達の顔色が、急に変わった。目が丸くなり、一瞬体が固まる。


「言いたいことがあるなら、私に面と向かって言えばいい。なんで、そうしない?」


 地を這うような声だった。体中に響き渡る、恐ろしく低い声。この声は一体、どこから聞こえてくるのだろうか。


 一歩、また一歩、彼女達に近寄る。妙に足音が大きく響いていた。

 近づいているはずなのに、彼女達との距離は縮まらなかった。近づいた分、向こうが一歩、後ろに引いていくせいだ。


「どうして、こそこそ影で話す必要がある?」


 一度歩き出すと、止まらなくなる。歩みを止めることが出来ない。ここで止まるなと、聞こえない声が言っている。


「うるさいっ!」


 リーダー格の女子が、怒鳴りつけるように叫んだ。自信に体をみなぎらせ、常に偉そうに振る舞っている女子が、今は目を大きく開き、肩をいからせ、こちらを睨み付けている。威嚇しているつもりなのだろうが、ただ三白眼を作っているだけにしか見えなかった。


「気持ち悪いんだよ! 気味悪いんだよ! わからないんだよ! 怖いんだ! 怖いんだよ!」


 これで相手を圧倒できる。相手に勝てる。そう信じて疑っていないとよくわかる言葉が、次から次へと出現する。


「この、宇宙人がッ!」


 体が、熱くなった。炎に包まれているような熱さだった。でも、どこからも火が出ている様子は無い。ただただ、皮膚の内側が、内蔵全てが、火に変化したように、熱かった。


「そうだよ、宇宙人だよ」


 出た声は、熱くてたまらない体と反して、まるで氷のようだった。それも、物凄く冷たくて、物凄く尖っている氷。


「ずうっと地球で暮らしている宇宙人だよ」


 体の外側が暑い。内側も熱い。なのに脳髄だけは、波打ったように静まりかえっている。

 体が震える。ぶるぶる震えている。けれども、何も怖くない。全て、怖くない。


「地球の人にも、の星の人にも成りきれない、宇宙人だよ」


 心臓から聞こえる鼓動が、耳のすぐ傍でも聞こえる。ゆっくりな速度なのに、妙に大きい。血の流れが、速くなっている感覚がある。熱い血液が、皮膚の内側を駆け巡っていると、手に取るようにわかる。


 後ろに下がっていた女子達の体が、洗面台にぶつかった。間にあった距離が、徐々に縮まっていく。


「宇宙人だとわかったね。それで、君はどうする? どうしたい? 私をどうしたいの?」


 がくん、と、彼女達の身長が縮んだ。視界の下の方に、座り込む彼女らの姿が見えた。


 寒くないはずなのに、がたがたと体を震わせている。歯を鳴らし、瞳を大きく開き、手足を縮こまらせている。蒼白の顔全体が、恐れに覆われている。化け物を目の当たりにしたように。


「こ、来ないで……」

「ごめんなさい……」


 体以上に、声が震えていた。そのせいで、なんと言ったのか、上手く聞き取れなかった。なんとなく察することは出来るが、ちゃんと聞きたくない。


「ど、どうか、許して……」

「お、おねがいします……」


 耳が熱い。炎を纏っているように熱い。その耳を疑う言葉が、情けなく震える彼女達の口から飛び出た。


「許すって、何を?」


 もうこれ以上、近寄ることはできない。未來は、立ち止まった。背を屈め、彼女達の目線に近づく。彼女達の目を覗き込むつもりで、顔を近づける。


「私が許せば、君は満足するんだね?」


 相手の目に、涙が滲んでいる。ふとしたきっかけさえあれば、一気に溢れ出そうなほど、涙が溜まっている。目には生気が宿っておらず、もはや恐怖一色にしか染まっていない。


「私の“大切”を馬鹿みたいと言って、私の“大事”を下らないと言った君達を、私が許せばいいんだ?」


 自分で言って、思わず笑いが零れそうになった。そんなことを本気で思っていたのだとしたら、彼女達はテレパシーなど使えるはずないし、もちろんエスパーでもなんでもない。ただの人間だ。ただの地球人だ。


「随分とまあ、馬鹿らしくて下らない寝言を言うんだね」

「ねご、と、じゃ……」


 首を横に振ったみたいだが、痙攣したようにしか見えない。掠れすぎて小さい声だったのに、聞き逃すなんてことはできなかった。


「あれ? 起きてるの? おかしいな……」


 更に顔を近づける。恐怖に歪んだ目は、全員、ぱっちりと開いている。目を開けたまま眠っているわけじゃないらしい。日頃から寝言のような台詞ばかり口にしている割には。


「じゃあ君は、眠ったほうがいいんじゃないの?」


 一度眠って、起きたら、この人達は変わっているかもしれない。変化を遂げているかもしれない。


「眠らせてあげようか?」


 しかし人間、そんなにすぐ変わりはしない。地球人は地球人。宇宙人は宇宙人。誰にもその事実を変えることができないのと、同じように。


「私が」


 彼女達の両目の中に、何かが映り込んでいる。一体誰だろうか。知らない人だった。こんな恐ろしい見目形をした人物を、今まで見たことがない。そのはずなのに、どこかで見たことがある気もする。


 その人物が映っていた目が、ふいに閉じられた。ばたばたと積み木が崩れるようにして、女子達が順番に倒れていく。床に転がる彼女達は、ぴくりとも動かなかった。


「……未來?」


 その音を聞いた瞬間だった。真っ赤に染まった世界の色が、徐々に戻っていった。本来の色を、世界が取り戻していく。


 音のした方向を、見ることが出来なかった。見たくないと、胸の内側で誰かが叫んでいる。見なくてはいけないとも、同時に叫んでいる。


 なかなか回らない首を回して、未來はそちらを向いた。


 今一番顔を見たくない人物が、そこに立っている。

 出入り口のドアを開けたまま、時間が停止したように、美月が固まっていた。肌は青白く、口は開いたまま、震えている。瞳孔は開き、なかなか瞬きができない様子で、震えている。


 その瞬間だった。体が、急に寒さに襲われた。冬のような、では無い。そんな生易しいものではない。震えすらも起こらない寒さだった。体の全てが氷付けにされたようだった。

 血液が冷えていく感触がする。頭の中から、ぐわんぐわんと音がする。眼界がぐるぐると回る。


 氷で出来た剣で、あちこちを刺されたようだった。氷で出来た楔で、体のあちこちを打たれたようだった。寒く、冷たく、痛い。


 未來は次の瞬間、駆け出していた。美月の顔が、脳の奥深くに浸透して、離れてくれなかった。


 女子達の目に映っていた人。あれは、自分だ。紛れもなく、未來自身だった。





「待って! 未來!」


 校舎を飛び出し、駆ける校庭が、砂漠のように暑く、景色が揺らいでいた。


「待ってってば!」


 全てが陽炎のような世界の中、強く腕を掴まれる感触があった。何もかも夢の中にいるようだったのに、そこだけやけに現実味のある感覚だった。


 振り返ると、息を絶え絶えにした美月が立っていた。呼吸を切らせながら、それでも込められる力が弱まる気配はなく、振り解けそうにない。


「……どうしたの? 何があったの?」


 じりじりと、太陽の熱で肌が焼けていく。いっそこのまま、全部溶けて、消えてしまいたかった。


「これはね、二度目なんだよ」


 自分の口から、自分の声が出ている感覚が無かった。どこか遠い場所から、未來という人間を眺めている気分だった。


「一度目はね、去年の中頃だった」


 美月が訝しむ表情になる。けれど何も言わず、黙って聞いてくれている。


 この辺りだったなあ、と、未來は校庭を見回した。忘れていたかった出来事程、忘れられず残り続けるのは、どうしてだろう。


「同じ写真部の子がね。あの人達からひどいことを言われているのを見たんだ」


 あの子は、未來とよく似た姿をしていた。髪型はボブカットで、身長も体格もほぼ同じ。顔立ちも似ていた。そっくりなあの子は、未來と同じく、星空を撮るのが好きな子だった。他のどんなことよりも、星を優先していた。そして、不器用でもあった。星との付き合いはとてつもなく上手いのに、人との付き合いはてんで駄目だった。


 その態度が気にくわなかったのだろう。その子の愛しているものを、あの彼女達は否定した。


「なんで、そんなことができるのか。私はわからなかった」


 校舎の影で、あの子の撮った写真を、あの子の目の前で、破り捨てるところを見た。あの子がどんな思いを込めて写真を撮っているか知ろうともせずに、その思いごと、ばらばらの粉々にしていた。


 その様を目の当たりにしていたあの子の顔を見た途端、目の前が真っ赤に染まった。


「気がつけば、あの人達は、気を失って倒れていた。そしてね」


 あの子の大切なものを踏みにじった人達は、全員、顔を涙で汚して転がっていた。その隅で、あの子が震えながら座り込み、こちらを見上げていた。大丈夫、と手を差し伸べた途端、あの子はあらん限りの力を振り絞るように、叫んだ。


「写真部の子が、言ったんだよ。来ないで。って」


 その目を、今でも覚えている。ただただ、恐れを抱いている目。人間に向けていいようなものじゃない目。未來を未來として見ていない、眼差し。


「怪我は、させなかったみたい。それに、倒れていたあの人達は、その直前の記憶を無くしていた。だから大事にはならなかった。でも、私を避けはじめた。私を無意識の内に、近づいてはいけないものとして認識したんだろうね」


 だからなのか、直接何かを言われたり、されたりなどということは一度も無い。ただ、恐れと憎悪の混じった目で見て、近寄ってこないだけだ。


 しかし、それだけではなかった。


「でも、それからかな。噂が広まったんだよね。そこまで大きなものじゃない、まことしやかにひっそり語られるみたいな程度だけど」


 星原未來は、恐ろしい本性を抱えている、という噂。


 信憑性はない。証拠も一切ない。だからただそういう噂が流れているだけで、未來の生活にはなんら支障がない。皆が怯えた目つきで、話しかけてこないのに、遠巻きに眺めてくる程度。


 噂が流れるようになった原因はわかっている。写真部の子だ。


「私が、気に入らない部員に対して、恐ろしいことを言って、追い出した。私は、怒ると何をするかわからない、残虐で冷酷な本性を抱えている。そういう噂」


 写真部員のあの子の撮る星空は、とても綺麗だった。どの星も、笑っているみたいだった。写真に写る星の輝き以上の光が、見えてくるようだった。

 未來は、あの子の写真が、大好きだった。未來のことを、星空を撮る仲間と見なし、いつも気さくに話しかけてくれていたあの子のことも、大好きだった。


 あの子は、事件から程なくして、写真部からいなくなった。噂が流れるようになったのは、それからだった。


 あの子と未來はよく似ていた。似ていたが結局、他人だった。


「でも、半分当たってるんだ。これ」


 片手で、心臓の辺りを押さえる。鼓動が伝わってくる。この音が、ひどく不気味に感じる。


「私には、器がある。器から入れ物が溢れると、多分、止まらなくなる。何をするか、わからなくなる」


 体のどこかに存在する器から、入れ物が零れ出る瞬間。目の前が、血みたいな赤に染まったように感じる。血液の巡りが一気に速くなって、鼓動が大きくなる。その時未來は、自分が地球人だという感覚が、一切なくなる。


「私は、地球にいていい人じゃ、ない」


 美月の顔が、青ざめていた。かすかに震えている。そんな表情をさせたくて、こんな話をしたわけではないのに。


 美月の手に、力がこもってなかった。だから、簡単に払うことが出来た。払った後も、美月はもう一度手を伸ばすことはしなかった。


「……未來」


 背を向け走り出したとき、小さな声がかかった。立ち止まりたくなったし、立ち止まってはいけないとも感じた。だから走り続けた。

 地球の風が、肌に当たる。地球の大地の上を、ひたすら駆け抜ける。地球にいる宇宙人という自分は、一体なんなのだろうか。


 自分の中に流れる血は、自分の根元の部分を縛り付けている。離れたくても離れられず、一生逃れることが出来ない血。

 そんなものが流れているのだ。地球人との間に“ずれ”を感じるなんて、至極当たり前のことだ。


 水中の魚が、水のない地上では生きていけないのと同じ。空気の必要な人間が、空気のない水中で生きていけないのと同じ。


 自分と地球人の間には、一生“ずれ”が生じたまま、消えることはない。そんな人が作ったポスターが、地球人の心を惹かないなんて、考えなくてもわかったことだろう。

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