星に願いを
勝利だギューちゃん
第1話
冬
もっとも、寒い季節。
まあ、当たり前だが、星がひときわ奇麗に輝く。
当然ながら、流れ星も多くみられる。
「願い事を3回言えば、願いが叶う」というが、それは迷信であることを、
皆、知っている。
だいたい、流れている間に3回願い事を言えるのなら、
その願いは、とっくに叶ってる。
でも、試してみたくなるのも性。
あっ、流れた・・・
「彼女、彼女、彼女」
なんてね・・・
さあ、寝よう。
これ以上外にいると、風邪をひく。
俺は、自室のベランダから、部屋の中に入った。
トントン
窓を叩く音がした。
「風か・・・」
気にしないで布団をかぶる。
トントン
「おかしな風だな」
気にしない。
トントントン
おかしいな。ここは2階だから、人は来れない。
「はーい」
窓を開けてみた。
えらい美人がそこにいた。
「あのう、あなたは?」
「私は、君の彼女です」
「えっ?」
「君の彼女です」
「手の込んだ、ドッキリですね?」
「いいえ、私は本当に君の彼女です」
「その心は?」
「さっき願ったでしょ?彼女が欲しいって」
「まあ、確かに」
「その願いを、叶えに来ました」
「なぜ?」
「私たちの使命だから・・・それだけじゃないけどね」
わからないことばかりだ。
でも、のっかってやるか・・・
「改めまして、私は、ルナ、よろしくね」
「お月さまですか?」
「うん」
うんって・・・
「お月さまは、あそこにありますが?」
「細かいことは、気にしない」
細かくない。
「君は、武蔵くんだよね?」
「どうしてそれを?」
「空から見てたもん、だから、よろしくね」
わからん。俺の頭では理解できない。
でも、しばらくは、楽しんでみよう。
後の事は、その時に考えよう・・・
でも、家族にはどう説明しよう・・・
星に願いを 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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