沖澹影

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於 茅 廬 偶 吟  安 閑 日 如 年

焚 香 閉 戸 是 吾 廬

永 昼 如 年 心 自 舒

憶 昔 独 親 沖 澹 影

繙 書 倚 几 俗 氛 疎


茅廬ばうろ偶吟ぐうぎんす 安閑の日 年のごと

かうきて戸を閉ざす これ

永昼えいちう 年のごとくしてしんおのづか

おもふ昔 独り親しむ 沖澹ちゆうたんの影

書をひもどきてつくえらば俗氛ぞくふんうと


【語釈】

茅廬ばうろ:拙宅

安閑日如年:禅語で「のんびりとした一日は一年に匹敵するようだ」の意。

永昼えいちう:昼間の長い春の日。

ぶ:広々と緩やかになる、穏やかになる。

沖澹ちゆうたん:心が潔白で無欲なこと。

俗氛:世俗の喧噪。


※韻は上平声六魚の廬・舒・疎、平起式七言絶句。


備考備忘:


〔平字○/仄字●〕 

【起】〇〇●●●○〇(韻)

【承】●●〇○〇●〇(韻)

【転】●●●〇〇●●   

【結】〇○●●●〇〇(韻)

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