王国と法国へどう対応するか
「それではモモンガ様、その五名に関しては後ほどナザリックとグレンデラ内に通達いたします。」
「うむ、頼んだぞ。さて、・・・では、王国と法国に関して今わかってる範囲で話を進めて行こう。二人とも先ほどの情報は読んだな?」
モモンガはカルネ村と生存者五名の処遇を、執務室に戻り中で待機していたアルベドに伝え、ナザリック内に通達することを命じた後、今回接触した王国と法国についてアルベドとデミウルゴスと話し合いを始める。
「まず、王国に関しては現在、王国戦士団のみと接触している状態で、その戦士団とは友好的な関係を築けていると言える状態だ。こちらに関しては、ガゼフ殿がカルネ村の件を王都に持ち帰り、その後の対応をどうするか見極めてから行動に移すという事でいいか?」
「はい、それで概ね宜しいかと思いますが。ある程度は事前に準備をしておいた方が良いと思いますので、王都での活動拠点を用意した方が良いかと。」
「そうだな、それに関しては私に少し考えがある。詳細に関しては後で纏めて置こう。王国の件は時間の余裕がかなりあるからこの程度にして、問題はスレイン法国の方だ。」
モモンガはアルベドとの会話の中で、王国について今のところ相手の出方を見るという事で纏め、法国についての話題に早々に切り出す。これに応えたのはデミウルゴスだ。
「はい、こちらに関しましては、敵対行動と捉えられる行為、モモンガ様を情報系魔法で探るという事をしています。」
「まー、それに関しては既にカウンター・マジックで首都の中心部を崩壊状態に追い込んだ事で罰を与えたことにする。」
アルベド・・・、怒ってるなー。表面上は普段通りだけど・・・、デミウルゴスも怒ってるようだ。
「それで、こちらから使者を送るという事になっているのだが、今回任せるのに適当なものはいるかな?」
「でしたら、恐怖候などは如何でしょうか。彼であれば性格も温厚ですし、礼儀作法にも精通しております。この様な場面では大変良い働きを見せる事かと思います。」
「なるほど、しかしなデミウルゴスよ。法国は人類至上主義を標榜する宗教国家だ。そのような国に恐怖候を派遣するのは少し危険ではないか?」
「それに関しましては、コキュートスと配下の者を護衛として付けることで対処するというのはどうでしょう。」
「そうだな、コキュートスであれば問題は無いか。では、こちらの要求なのだが、まずスレイン法国には、全種族・・・知的生命体だな、対話によってコミュニケーションが取れる種族全般の融和政策への切り替え要求をしようと思う。今のままでは、このナザリックの子供たちがあの国で活動するのは些か窮屈になるだろうからな。」
「そうなりますと、六大神信仰についても手を入れる必要がありますね。」
「そうなるな、その辺りの事については、法国の宗教関係者と話を詰める必要がある。よって先に上げた融和政策に基づき、細かいところは恐怖候に任せることになるか。」
「解りました、そのように恐怖候には伝えておきます。」
「大まかな方針としてはこの程度かな。では、この方針の下二人には素案として纏めた物の作成を命じる。詰めの話し合いはそれを使用し階層守護者を招集して会議を行う。」
「はい、畏まりましたモモンガ様。」
「うむ、二人は色々と忙しいだろうが、頼んだぞ。」
モモンガは王国と法国に対する大まかな方針を伝えた後、パンドラズ・アクターへとメッセージを繋げた。
「パンドラよ、後日正式に公表されることになるが、この世界の子供たちを私が後見人となって保護する事になった。これに伴い私の自室の拡張を行う。拡張用の素材の準備と内装を整えるために鍛冶長に話を通しておいてくれ。」
「おー、私の兄弟が増えるのですね。父上!」
「そうだ、妹が二人増えるぞ。」
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