モモンガの巫女たち

 こちらの世界に転移してから朝を迎え今は夕方。

 自身に課した仕事をやっと一通り終え、今は夕食の支度が終わるのを待っていた。

 今まで一切の飲食をしていなかったので、モモンガはワクワクしながら気疲れした体をコーナーソファーに投げ出して寛いでいると。


「オーレオールがか?」

「はい、今晩のお勤めをどうするのか確認に来たと仰っています。」

 お勤め・・・今晩・・・、え?マジ?

「そ、そうか折角ここまで来たのだから少し話をしよう。執務室に通しておいてくれ、私もすぐに行く。」

「はい、畏まりました。」

 モモンガは動揺しつつも、この部屋付きのメイドに指示を出しながら、オーレオールの事を思い出す。

 あー、そうだ。巫女設定だから、この地の神であるモモンガ様にその身を捧げる設定にしたよとか、言ってたなー。

 やや遠い目をしつつ、昔を懐かしむモモンガだった。


「我が神モモンガ様、本日は緊急事態とのことですが、モモンガ様がよろしければお勤めを果たさせていただきたく思います。」

 そう言葉を切り出す巫女の格好をした美女を前にして、モモンガは・・・。

「ふむ、緊急事態とのことだが、現状このグレンデラとナザリックは落ち着いている。それを内外に示すためにも、いつも通り過ごすのがいいだろう。」

 オーレオールの設定を思い出すとともに、すっかりモモンガになっている自分を意識することになっていた。

 ギルドメンバーが生み出した、魔王としてのモモンガは非常に性欲が強くなっていた。

「では、お食事後寝室に向かわせていただきます。」

「あー、オーレオールよ、一人で食事を取るのもなんだ。今日は一緒に楽しまないか?」

「はい!喜んでご一緒させていただきます。」

 柔和な表情に、黒髪の長い髪を所謂お姫様カットにした美人の巫女は、笑顔でこの申し出を受けたのであった。


 次の日の朝、モモンガの寝室にはシェイプシフトで人間化したモモンガ本人と、アルベドとナーベラルとオーレオールとルベドがいた。

 アルベドとナーベラルは、昨晩モモンガが人間になって、自室の食堂で夕食をオーレオールと楽しんでいるときに合流し、そのままねやを共にしたのだが、モモンガは自身の上に六枚三対の翅を広げてすりすりしているルベドを見て、「え?いつから?」と疑問の声を上げていた。

「今三人とも寝ている。朝のお世話は私がする。」

 と、いって背中から生えた天使の翅で優しく愛撫した後、口で受け止めるのであった。

 オーレオールは既に後宮に詰めているので、新たに三人がナザリック城の後宮に入ることになったのだった。

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