第6話 能天気なアホ課長~Ⅲ
数日後、アホ課長は営業マン達二人をお昼に誘った。
営業マン「課長の方から昼飯驕ってくれるなんて、すみません」
ニコニコ顔で新人さんも一緒に喜んで浮き足立ってやって来た。
二人ともメニューを見ながら「何にする?」「え~っと?」と
二人がメニューを見ながら注文を考えてるや否や、アホ課長が
「給仕さん、二段カツ丼の特注大盛り3つね!」素早く注文した。
営業マン達が恐る恐る「課長さん、特注って?凄い大盛りとか?」
アホ課長「言ったろ、お前さん方は”みそぎ”を受けるんじゃい」
特注大盛り二段カツ丼がやって来た。
「げ!す、すご過ぎ!コレは・・・」営業マン達は目が点になった。
トンカツもご飯も優に通常の3倍近い量である。
「ちょ、ちょっと待って下さい、私たち、コレ・・・」
「み・そ・ぎ・・・!!解る? ん?!!」
「あ、は、はい・・・」
「ひえ~~・・」「ふう~~・・」
鈍い悲鳴を唸らせながら営業マン達は3人前の特注カツ丼を腹一杯に
落とし込んだ。
「ぐえ~~・・・、おぇっ」「ぐわ・・・うぐぅ・・・」
「は、腹が、い、痛え、痛えぇー!」「ト、トイレーー」
アホ課長「これぞ、格闘技めし!下痢をするまで喰う!」
営業マン達「か、課長、私たち、別に格闘技やってないんで・・・
す、すいません、ト、トイレ行ってきまあーす」
トイレの中で・・・
「ひ、ひでえ目に遭った、あっつ、まだ腹が痛え」
「あ、あの課長、ふ、普通じゃ無い!!」
「アホやねん」
「バッカじゃね~の」
営業マン達は、しばらくトイレの中で能天気なアホ課長の愚痴りに
花を咲かせていた・・・
アホ課長と別れ帰り際に営業マンがボソッと呟いた。
「なあでも俺、あの課長好きだなあ、何か憎めねえだろ
面白いよな、でもな言った約束は必ず守ってくれんだよ」
新人営業マン
「あ~それ、いいっすねえ、今どき調子よい人ばっかりだし」
営業マン
「だろ~」
事務室でアホ課長が大きなくしゃみを何度もしていた・・・
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