第5話 能天気なアホ課長~Ⅱ
ある昼休み~
営業マン「お世話様です、忙しいところアポ取らせて頂いてすみません、
今日は御社にご満足頂けるプレゼンを用意いたしました」
アホ課長「なに?アポ、プレ・・?横文字は使うなや、日本人だろ?」
営業マン「はぁ~、すみません」
アホ課長「よっしゃ、ちょっとツラ貸して!」
営業マン「えっ何すか?ツラ・・?」
アホ課長「おや、横に居るお前さんは初めてだな、新人さん?」
新人マン「はい、今月から入社しました、宜しくお願いしま・・」
アホ課長「いいから、コレ持ってきてや」
新人マン「ミ、ミット?・・・何ですかぁ?」
アホ課長「よっしゃ!ここらでいいか!ミット構えて!!」
営業マンたちは恐る恐る言われるままにミットを手に持って構えた。
アホ課長「行くぞ、オラ!」バン、ドス、バシ、ドバン・・・
「い、痛、痛え~」鈍い悲鳴を微かに呻く営業マンたちが堪らずに
「か、課長~、な、何すか、コレ・・?」
「お前さんたち、コピー機の契約取りたいんやろ、だったらのう
”みそぎ”を受けなきゃな!」
二人「み、みそぎ??勘弁して下さい、い、痛、痛つ・・・」
アホ課長「よっしゃ、次はこっちじゃて、来んしゃい!」
営業マン「ド、ドラム缶じゃないっすかあ!」
アホ課長「わしの特製サンドバッグじゃい、洗浄して砂を90kg
充填し厚手ウレタンマットをロール状に巻いとるオリジナルじゃけん」
このお手製グローブハメて2~3発打ってみんしゃい!」
営業マンたち恐る恐る・・・パン・トン・カン~
「い、いた、いたたた、痛てえ~~・・・」
アホ課長「何じゃいそりゃ?音が違うけん、見てみい!」
ドガガ、ドガ、ズガガン、ズン!衝撃音と地響きの振動
営業マン「す、すげえ、凄過ぎ・・・」
帰りしな、玄関の外で営業マン達は何やらヒソヒソ話をし出した。
「あ、あの課長、ふ、ふ、普通じゃ無い!!」
「完全にイカれてるアホや」「憑りつかれてんじゃね」
「プ、プレゼンどころじゃねえな」
営業マン達は、しばらく玄関の外で能天気なアホ課長の愚痴りに
花を咲かせて静かに帰って行った・・・。
しばらくは騒音が事務所辺り一帯の近所まで響いていた~
ドガガン、ズガガン、ドスン、ズズン、ドドガン~~~
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