第4話

無我夢中で走っていると、気づけばあの神社に着いていた。しかしそこには真っ暗な夜にたくさんのライトが照らされ、あったはずの小さなお寺は、大きな音をたてて崩されていった。近くにいた工事のおじさんが「ほらっ危ねぇからガキは家に帰んなっ」っと言い、私は追い払われた。どうして…と思ったとき、神社にいた黒猫と、見たことのない白い狐が目の前に現れた。黒猫が無事でほっとしたが、隣にいる狐はなんだろう?すると黒猫が「あの子です。」と人間の言葉を喋った。

「…………は?」私が驚きのあまりたちつくせないでいると、その狐は白い光を見にまとい、私の体の中へと入ってきたのだ。激しい痛みが襲ったが、すぐに治った。体がとてもポカポカする。

気づけば目の前にいた狐は地面へ倒れ、「あとは任せた」と言い残し、光となって空に向かって消えていった。

「あの、いきなり何?」そう聞くと

「私はライ、貴方は狐様の能力に適正だったため、この地球の守り神になってもいます。急ぎでしたので、説明が遅れて申し訳ございません。」

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