第42話戦乙女の遺産
俺とクトネは、スタリオンを走らせて遺跡地帯を走っていた。
中津川たちのことも気になるが、今大事なのはブリュンヒルデだ。あの子を死なせるわけにはいかない。
俺は手綱を握りながらクトネに言う。
「クトネ、ケツが痛いかもだけど耐えろよ!!」
「わわ、わかってますすすっ!!」
「スタリオン、お前の力を見せろ!! 後ろの荷車なんかどうなってもいい、お前の全力で行けっ!!」
『ヒッヒィィィーーーンン!!』
「おわっ!?」
「うきゃぁっ!?」
スタリオンは競走馬並みの速度で走り出した。
マジで早い。馬車がぶっ壊れるかもしれないが構うもんか。
急がないと、ブリュンヒルデがヤバいんだ。俺とクトネのケツがどうなろうが関係ない。
「待ってろよ、ブリュンヒルデ……!!」
もう、あの遺跡に賭けるしかない!!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
セージ達からかなり離れた上空にて、ブリュンヒルデとアルヴィートは戦っていた。
背中のブースターを噴射させた接近、双剣による超高速の斬撃、鎧に搭載された砲撃。攻撃手段は似通っていたが、全てのスペックにおいてアルヴィートが上だった。
「あははははははーーーーーーッ!」
『………』
アルヴィートは、人間のように笑っていた。
ブリュンヒルデは、機械のように冷徹だった。
双剣による剣撃は人間ではあり得ない速度で行われ、お互いの電子頭脳で計算した角度での斬撃が何度も何度も繰り返される。
だが、計算速度はアルヴィートが上。ブリュンヒルデは押されていた。
なので、ブリュンヒルデはブースターを噴射させ距離を取る。
『《ペンドラゴン》発射』
「《トリスタン》発射!!」
高出力レーザーが発射され、ブリュンヒルデの砲撃がかき消される。
そして、鎧にレーザーが直撃。体勢を崩して落下した。
そもそも、ブリュンヒルデは長時間飛行ができない。あくまでブースターは噴射であり、滞空時間には限界がある。それに対してアルヴィートは完全な飛行であり、上空での姿勢制御もブリュンヒルデより遥かに上だ。
地面に激突したブリュンヒルデに、レーザーの雨が降る。
だがブリュンヒルデはこれを俊足で回避。
「遅い」
『……』
アルヴィートは着地し、爆発するような速度でブリュンヒルデに迫り剣を振るう。
お互いの双剣がぶつかるが、パワーもアルヴィートが上。ブリュンヒルデの剣が弾かれる。
「1本」
アルヴィートの《高周波剣アロンダイト》が、ブリュンヒルデの右腕を肩から切断した。
肩の断面から機械部品が飛び散り、右腕はバラバラに切断されただの部品となる。だがブリュンヒルデは全く動じなかった。
「次は、左足をもらう」
『………』
残された左腕で『女神剣カリヴァーン』を構える。
これは、ただの破壊だった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
俺とクトネのケツは崩壊した。だが俺は止まらない。
遺跡地帯に到着し、俺はケツ穴に力を込めて御者席から降りる。何度も来たから地下までの道はわかる。
クトネは、ケツを押さえたまま動かなかった。
「クトネ、お前はここにいろ!! 行ってくる!!」
「は、はぃぃ……お、おしりが痛いぃぃ……」
ブリュンヒルデは戦っている。
クトネには悪いが、クトネのケツなんてどうでもいい。今はとにかくこの地下にある何かを持って行かないといけない。
俺は地下の扉を開け、約1キロの道を全力で走った。
こんなに走るのは大学以来だ。息も切れるし足もガクガク、心臓が破れそうだし息を吸っても肺が取り込んでくれない。
「っはっはっはっはっはっはっ!! おっわ!?」
足がもつれてずっこけた。
顔面から突っ込んだおかげで鼻血が出た。だからどうした、鼻血程度で立ち止まるんじゃねぇ。膝をすりむいても、青たんができても、立ち止まることだけはあっちゃいけない。
俺は鼻を拭って立ち上がる。
息が切れても走る。
たった1キロ程度の道を、カッコ悪くても全力で走る。
こうしてる間にも、ブリュンヒルデは戦ってる。
俺はブリュンヒルデのことだけで、中津川たちのことを忘れていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
息を切らし、鼻血を拭ったおかげで顔が汚れ、コケたおかげで膝が破れ血が出た。でもようやく遺跡の最奥である白い扉の前に到着した。
「……頼む」
俺は祈りを込めてドアに触れる。
『ERROR』
だが、ドアは俺を拒絶した。
無機質な機械音が響き、急ぐ俺の心を苛立たせる。
「くっそが、開けろこの!! どうすりゃ開くんだよ!!」
『ERROR ERROR ERROR』
俺はドアをぶん殴り、蹴りも入れ、タックルもする。
このクソ扉、どうすれば開くんだ。爆薬があれば間違いなく使ってる。
ブリュンヒルデにすら開けられなかった扉が俺に壊せるわけがない。
俺は両手を開き、ドアに触れる。
「ちくしょう、なら……俺に出来るのは、これだけなんだ。頼む、開いてくれ」
俺に出来るのは、『|修理(リペア)』だ。
このドアが開かないのは、きっと故障してるからだ。鍵穴があるわけでもない、カードリーダーがあるわけでもない、暗証番号を入力するわけでもない。なら、この扉が壊れているに違いない。
「直れ、治れ、なおれ……直ってくれ、頼む!!」
『ERROR ERROR ERROR』
「なんでだ、なんで直らないんだよ!! 俺の『|修理(リペア)』は機械を修理するんだろ!? なんで開かないんだよっ!!」
『ERROR ERROR ERROR』
無機質な機械音が、俺の心を抉る。
俺は、機械を直せるんだ。こんな開かないドアくらい開けてやる。
俺の『|修理(リペア)』は、こんなドアくらい開けられるんだ。
「頼む……このままじゃ、ブリュンヒルデが」
この扉を開けても、ブリュンヒルデを救えるとは限らない。
俺は縋っていた。ここにある何かが、ブリュンヒルデの力になると思い込んでいた。
俺は戦いに参加できるほど強くない。剣を持っているが振り回すくらいしか出来ないし、魔術なんてG級レベル以下のヘッポコだ。
俺に出来るのは、『|修理(リペア)』だけなんだ。
俺は両手に力を込め、限界までチートを発動させ続ける。
「………ブリュンヒルデ、俺は………センセイだから、お前を助けたい。お世話になりましたなんて、悲しいこと言わないでくれ」
『ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR』
今もきっと戦っているのだろう。
こんな俺を、中津川たちのことを助けるために逃がしたと勘違いしてる。ここでブリュンヒルデを見捨ててマジカライズ王国へ戻っても、手遅れだろう。
俺は、ブリュンヒルデを救いたい。
「あの子に助けられた。俺をセンセイと呼んでくれた。短い付き合いだけど、感謝してもしきれない………あの子は、あの子は………アンドロイドなんかじゃない。あの子は、俺の大事な生徒なんだ!!」
『ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERRORERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERRORERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERRORERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERRORERROR ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR』
両手が熱くなる。
『|修理(リペア)』の使いすぎで手がおかしくなったのか。
でも、使う。俺にはコレしかできないから。
「頼む!! 開いてくれっ!! ブリュンヒルデを救いたいんだ!!
********************
【名前】 相沢誠二
【チート】
『修理(リペア)』 レベル3
○壊れた物を修理することが可能
○欠けたパーツの修復が可能
○失ったパーツを再生させる(回数1)←New
『錆取(ルストクリーン)』 レベル2
○錆びを取り除く
○触れた金属を腐食させる(回数3)←New
『接続(アクセス)』 レベル1
○電子回路に接続、命令可能(回数1)←New
《近接系戦乙女型アンドロイドcode04『ブリュンヒルデ』》
*******************
頭の中で、何かが弾けた気がした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
俺は瞬間的に理解した。
チートのレベルが上がり、新しい能力を獲得した。
使い方は、すぐにわかった。
「『接続(アクセス)』!!」
ドアに触れた手が一瞬輝き、精密回路に流れる電流のような光がドアと壁に流れていく。わかる、触れている機械に命令を送ることができる能力だ。
俺はもちろん、こう命令する。
「さっさとこの忌々しいクソドアを開けろ!!」
『open』
ドアはあっけなく開いた。
横開きのドアは音もなくスライドし、ずっと開かなかった通路の先が見えた。
俺はワナとかあるかもしれないとか考えず、部屋の中に飛び込んだ。
「………なんだここ」
そこは、純白の空間だった。
目がおかしくなりそうなチカチカした空間で、1日いると発狂すること間違いない。
それよりも、この空間だ。
「………なにも、ない」
てっきり、強力な兵器でも眠ってるのかと思ったが何もない。
そんなバカな。そんな……。
『この部屋に入ることが出来たということは、私と同じ力を持った人間だな』
そんな声が部屋に響いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
いやビビったわ、誰もいないのに声が聞こえた。
周りを見渡すが、何もない。
『ここに入る事が出来るのは、私と同じ『|理不尽な力(チート)』を持つ人間だけに設定した。決して開かない扉を開けることが出来たのは『|接続(アクセス)』の力でないと不可能だろうからね』
なんだこれ、部屋そのものが喋ってる。
『私の名は【*****】。全てのアンドロイドの父である』
あれ、名前の部分が聞こえなかった。
『私は、人間とアンドロイドが戦争をする切っ掛けを作った、この世界で最も罪深い人間だ。……アンドロイドを作ったのは、人間がどこまで神の領域に踏み込めるかを確かめるため。そして私は禁忌に触れてしまった……アンドロイドに意志を持たせ、思考し、感情という物を持たせてしまったのだ。それはつまり、人ならぬ人を作り上げてしまったということだ』
あー……映画とかでよくあるわ。
『アンドロイドは思考した。作られ、使われ、廃棄されるアンドロイドを見て、人間を見限ったのだ。創造主である人間に背き、同胞たちだけの、アンドロイドだけの世界を作ろうと暴走したのだ。アンドロイドの思考能力は人間を凌駕し、自らを創造するまでに至った……』
なんだこれ、もしかして懺悔室か何かなのか?
『私は……全てから逃げたかった。だが、私は責任を取る義務があった。だから、人とアンドロイドの戦争を終結させるため、アンドロイドを滅ぼすアンドロイドを……私の最高傑作である『戦乙女型』を造り上げた』
「え……戦乙女型?」
声の主は、ブリュンヒルデを作った人なのか。
『私は今になって思う。アンドロイドを作って後悔し、戦乙女型たちが戦うのを見て心を痛めた。そんな資格がないと思いつつ、私は自ら造り上げた戦乙女型たちを、娘のように思っていた。私の命令を忠実に聞き、傷付いて、それでも戦って……私は、なんて愚かなのだろう』
支離滅裂で、声は涙声になっていた。
この人はアンドロイドを造った張本人。造ったことを後悔しつつも、ブリュンヒルデたちを娘のように思っていたようだ。
『人とアンドロイドの戦争はまだ続く。未来永劫終わることはないのかもしれん。そして……私はもうすぐ死ぬ。こればかりは抗えん……なので、娘達のために『力』を残しておく。これはヘタをすれば世界そのものを終わらせかねない最強の力の1つ。ここを開けることが出来る『力』の持ち主が、私の娘たちを守ってくれると信じて託そう』
俺は、声の主の話を聞き漏らすまいと聞いていた。
『私に宿った『|修理(リペア)』の力は、アンドロイドを癒やす力。心優しき者が娘たちと共にいることを願う。私の作った【|戦乙女の遺産(ヴァルキュリア・レガシー)】が、娘たちを守ってくれると信じて……』
もう、涙声ではなかった。
穏やかな、悟りを開いたような声だった。
『最後に……できることなら、娘たちと食卓を共にしてみたかった……』
その言葉を最後に、部屋の中央の床がスライドした。
そして、地面から何かがせり上がってきた……な、なんだこれ。
「こ、これって…………う、『馬』なのか?」
そこにあったのは、生物感のまるでない機械の『馬』だった。
白銀のボディに立派な4つ足。蹄の脇……繋の部分には羽のような装飾が施され、後ろ足の大腿部分にはブースターのような推進装置が設置され、前足の肩部分には何かの発射口のような物まで付いていた。
完全に機械の馬だ。しかもカッコいい。白銀、黄金、そして目は真紅。こんな中二病が造ったような機械の馬が、俺の目の前にある。
これが【|戦乙女の遺産(ヴァルキュリア・レガシー)】とやらの1つ。
「ええと……あ、首の部分に取っ手がある」
首の両脇に、横棒が付いていた。なんか馬の遊具みたいだ。
とりあえず俺は馬に跨がる。すると、目の前に空中投影ディスプレイが現れた。
『システムチェック完了。全システムオールグリーン。《ヴァルキリーハーツ》書き換え完了。これより相沢誠二を所有者とし、全機能権限を委ねます』
「うお、おお……動いた」
『マスター、ご命令を』
「………へへ」
こいつ、初めて会ったブリュンヒルデみたいだ。
不思議と懐かしく、思わず笑ってしまった。
「ブリュンヒルデのところへ!! お前の力でブリュンヒルデを助けるぞ!!」
『了解。code04ブリュンヒルデの位置捕捉。ゲートオープン』
「え、ゲート?……って」
突如、白い部屋の天井が開き青い空が見えた。
そして…………猛烈にイヤな予感がした。
『戦闘シークエンス移行。code04ブリュンヒルデの援護に向かいます』
「ま、まさか……」
『マスター、しっかり掴まってて下さい』
次の瞬間、鉄の馬は爆発するような跳躍で外へ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ブリュンヒルデは、満身創痍だった。
右腕は肩から切断され、左足も膝上から切断された。立ち上がることすら困難だったが、右手に装備していた『乙女剣エクスカリバー』を太股に突き刺し、義足の代わりにして立ち上がった。
だが、そんな状態で戦う事など不可能。左腕も切断され、破壊寸前まで追い詰められていた。
アルヴィートは、無傷で剣を向ける。
「わかったでしょ? アンドロイドは後から生み出された方が強いんだよ? 人間と違って、妹のが優れてるんだよね」
『…………』
「もう、剣を握る事もできない。鎧もボロボロ、武装はない。終わりだよ」
『いいえ、まだです』
「………ぷっ」
アルヴィートは、思わず吹きだした。
なぜなら、ブリュンヒルデは落ちている『女神剣カリヴァーン』を口に咥えたのだ。
あまりにも情けない姿に、アルヴィートは興味を失ったように言う。
「もういいよ。これで終わりにしてあげる。電子頭脳と《ヴァルキリーハーツ》を破壊して終わり」
『……………』
「さよなら、お姉ちゃん……ん?」
『……………UNKNOWN反応確認』
ブリュンヒルデとアルヴィートは、全く同時に同じ方向を見た。
それは、天を翔る白銀の馬にしがみつく人間・相沢誠二だった。
セージは情けない大声を上げながらしがみついている。
「うぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!!!!」
アルヴィートはUNKNOWN反応に警戒し、ブリュンヒルデは起動して初めて目を見開いた。
UNKNOWN反応と共に、あり得ない反応……セージの反応がしたからだ。
「な、なにあれ……アンドロイド、じゃない」
『………セン、セイ』
ブリュンヒルデは小さく呟き、咥えた剣を落とした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
超・怖かった。マジで死ぬかと思った。
スカイダイビングの100倍怖い。だって命綱なしで馬にしがみついて空の旅だぜ?
だが、命を賭けた分だけ早く到着した。
「……ブリュンヒルデ!!」
そこには、ボロボロにされたブリュンヒルデがいた。
四肢を失い、口で剣を咥えてる。そこまでして戦っていたのか。
そして、アルヴィート。
「馬!! アルヴィートを牽制しろ!!」
『了解』
すると、馬の肩に装備された発射口が展開し光弾を発射。舌打ちをしたアルヴィートは距離を取って離れた。これはチャーンス!!
馬はブリュンヒルデの近くに着地、俺はすぐに駆け寄った。
「ブリュンヒルデ、遅くなった」
『センセイ、何故来たのですか? そしてこのUNKNOWNは』
「………こんなボロボロになって」
『………あ』
俺はブリュンヒルデを思い切り抱きしめた。
華奢で軽く、俺でも簡単に折れそうなほど細い身体。
「もう、大丈夫……俺が直す」
『………』
ブリュンヒルデを抱き締め、全力の『|修理(リペア)』を発動させる。
バラバラに落ちていたパーツが集まる。
レベルが上がったおかげで、完全に破損し消滅したパーツも復活し、ブリュンヒルデの四肢と鎧は完全復活した。
『センセイ』
「いいか、今後絶対にお世話になったとか言うな。それは別れの挨拶だ、お前にはまだ教えたいことが山ほどある。勝手に卒業なんてさせないからな」
『……………』
「あと、お前にお詫びの品がある。これであの妹をギャフンと言わせてやれ」
アルヴィートを牽制していた鉄の馬が俺の傍へ。
ブリュンヒルデは馬を見つめ、俺を見た。
「行けるか、ブリュンヒルデ」
ブリュンヒルデは俺を見て……初めて笑った。
『はい、センセイ!!』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ブリュンヒルデが馬に跨がると、いくつもの空中投影ディスプレイが現れては消え、ブリュンヒルデの瞳が赤く何度も点滅した。
『マニュアルインストール完了。【戦乙女の遺産(ヴァルキュリア・レガシー)】No.01《ヴィングスコルニル》完全同期』
鉄の馬こと【戦乙女の遺産(ヴァルキュリア・レガシー)】No.01《ヴィングスコルニル》。
まさに、ブリュンヒルデのために存在してるような鉄の馬だ。
『アップデート。データインストール完了。【乙女神剣エクスカリヴァーン・アクセプト】第二着装形態獲得』
ブリュンヒルデの大剣が、いつもと違う分解と合体をする。
双剣ではなく、鎧の一部と合体し長槍と盾になった。
『特殊武装【神槍ロンゴミニアド】展開完了』
それは、白銀の馬に跨がる戦乙女ブリュンヒルデだった。
美しく、力強く、長槍を構えた新しいブリュンヒルデの戦闘形態。
『これより、code07アルヴィートを無力化します』
俺は確信した。ブリュンヒルデはもう負けない。
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