にせ巫女
勝利だギューちゃん
第1話
「私は巫女よ」
「ウソですね」
「本当よ、本当の巫女」
「だから、ウソですね」
「格好見れば、わかるでしょ?どう見ても巫女でしょ?」
「コスプレですね。ただの、あなたは巫女ではありません」
巫女の格好をした女性は、怒っているようだ。
でも、目の前の巫女は、明らかな偽物だ。
「なぜ、ウソとわかるの?」
「鏡を見て下さい」
女性は、鏡を見た。
全身の映る鏡だ。
「見たわよ」
「わかりましたね」
女性は、首を横に振る。
「わかりませんか?」
「ええ」
説明しいろという目をした。
「わかりました。あなたが偽物であることを、証明しましょう」
「ええ、望むところよ」
「まず、あなたはピアスをしています。巫女はピアスは厳禁です」
「えっ?」
「後、髪を茶色の染めています。巫女は黒髪でないといけません」
「ぐっ」
「しかも、その長い髪を束ねていません。ロングヘアーの巫女は、後で束ねないといけません」
「そうなの?」
「はい」
女性は、まだ不満のようだ。
「もし、あなたが巫女なら・・・」
「ええ」
「このユニコーンに乗って下さい。巫女なら乗れるはずです」
「簡単よ。乗馬は得意なんだから」
女性は、ユニコーンに乗ろうとしたが・・・
ユニコーンは、巫女を振り払って逃げた。
「あれ?乗れない・・・どうして?」
「わかりませんか?」
「ええ」
女性は、まだわからないようだ。
「ユニコーンは汚れのない乙女にしか乗ることが出来ません」
「だから?」
「つまり、処女でなくてはいけません。あなたは処女ではありませんね」
「だから何なの?」
わからないようだ。
「巫女は、処女でなくてはならないのです」
女性はようやく認めたようだ。
自らがにせ者であることを・・・
動物は本能的に人を見抜くのだ。
「また、頼むよ!ユニコーン」
ちなみに、このユニコーンは白馬に、人工の角をつけたもの。
当り前だが、本物ではない。
まあ、この時点で、人の事は言えないか・・・
にせ巫女 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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