第五話 告白

「あなたって、私の事好きだったの?」

「うん、好き」

 彼女と話して、好きだって言って興奮して正常じゃなくなっていたんだ。

だから、そのまま彼女に告白してしまって、彼女の顔がリンゴみたいに真っ赤になっていくのをただ見つめていた。


「…ありがとう。今まで私に告白してきた男でそんなに純粋に思ってくれたのはあなたが初めてだわ」

「そんなこと言われたの僕も初めてだよ」

「あははは。そうかもしれないわ、私も初めてだもの。ねぇ、私と付き合わない?

あなたといれば人と一緒にいる幸せがわかるかもしれない」

「こんな僕でいいの?」

「あなたがいいのよ」

 こうしてロマンチックとも言える出会いを果たし付き合うことになった。幸せだった。二人で途中まで他愛もない話をしながら帰った。明日も会おうと約束した。

 現実だとは思えなかった。夢だとすら思った。家に帰って宿題をして、風呂に入って、ご飯を食べて。それでもやっぱり信じられものではなかった。

だけれど、寝ようかといった時掛かってきた電話で現実に引き戻された。

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