さて雪も降りそうだ

手がかじかんできた

耳も痛い

頬も痛ければ

吐く息も白い

着こんだ服の隙間に入り込み

寒さの結晶を運び込む

暖かいはずの眼球さえ

瞬きの数だけ違和感がある

ここは北陸

知らない場所

人が行き交う姿は

どこでも一緒であるのに

地名が違うだけで

どうも宇宙の外に来た気分だ

地続きであるはずの此処が

宇宙とは

足元が覚束ず

地に根を張れないからだ

きっと血を吸わせれば

此処は現実になりそうだ

ああ、でも

宇宙ならば宙に浮いてしまうな

ぜひ空気中の寒さで凍り

どこかで弾け飛んでしまうといい

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