第7話

翌日、少女の予想とアドバイスは、再び的中することになった。

その予想の中で話していた状況になったし、アドバイスに沿って華連と話すことで、とてもいい関係を保つことができた。

一回目のこのころは、華連の進路の話から徐々にもめ始めて、一週間くらいお互い喧嘩腰のやり取りをしていた。けれど、今回は打って変わってそんなことは起きないように思えた。むしろ、この感じでいけば、自分の気持ちをあきらめずに二人ともにとって幸せな結果が待っているようにすら思えた。


そんなことを考えていると少女が例によって病室の入り口付近で僕を呼んでいた。


また同じ場所に向かうのかと思ったが、歩きながら少女が、

「今日は病院のなかに入っているカフェに行きましょう」

といってきた。

僕は、断る理由もなかったので、「いいよ」と答えた。


カフェにつくと彼女はドリンクの無料券をもらったのでと言って、僕に何を飲みたいか尋ねてきた。年下の少女におごってもらうのは忍びない気がしたが、後ろに並んでいる人もいたので、一旦甘えることにした。


席に着くと少女は、うれしそうな表情で、

「私の言ったとおりになりましたか?」

と自信に満ちた雰囲気できいてきた。

僕は少女の言う通りになったと伝えた。


少女は満足そうな顔で僕の回答を聞くと、

「それでは、私のことを少しお教えしましょう。」

と少し芝居がかった調子で話し始めた。

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