第3話
病院にある談話スペースのような場所に移動して話すことにした。
華連は、たまたまメッセージを送ったタイミングで僕が倒れて、搬送中に連絡を経由したことから、病院へ運ばれたことを知ったらしい。
なるべく暗い雰囲気にならないようにと明るめのテンションでしきりに話かけてくる。
けれども、そのほとんどを僕は聞き流した。
ーやり直せる。このときの自分が持っていて、手放しきれなかった気持ちを隠そうと決めた。
ほどなく華連は「また来るね。」と言って部屋を出ていった。
少し後に、トイレにいこうと僕も病室を出た。
トイレの帰りに僕は、すこし年下の、大学1年生くらいのあどけなさの残った少女に声をかけられた。
「本当に後悔しないですか?」
急にそんなことを訊ねられた。僕が何か言おうとする前に続けてこう言った。
「この質問をするには少し早かったかもしれませんね。」
不思議とそれがついさっき隠そうと決めた気持ちのことだとわかった。
わかったけれども、なぜ少女がそれを訊ねてきたのかまったくわからなかった
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