第15話 CHEMISTRYとハーモニー

ケミストリーのそれは2000年時の「ASAYAN」の「男子ボーカリストオーディション」で確と見ていましたからね。まあドキュメンタリーにしても谷しか無い展開に、かなり引いていました。


やや最終選考の5人は何れも若いけど実力の持ち。

川畑要:現)CHEMISTRY

堂珍嘉邦:現)CHEMISTRY

ネスミス・竜太・カリム:現)EXILE

佐藤篤志:現)ATSUSHI EXILE

藤岡正明:ソロデビュー以後も舞台出演多く


今振り返ると、色々考えてしまいますよね。各人の技量か世界観かのせめぎ合い。

技量はプロデューサーの方針次第で如何様にもですし、世界観も非常にコクが有り聴衆にハマれば根強いものに。どちらも一長一短有りで、結局は人間性を見られる事が暫し。結局、そこなのかですね。



まあ、ケミストリーも紆余曲折あったりの、2001年からの活動であったりします。現在迄にシングル37枚・オリジナルアルバム7枚出ていますけど、思ったよりオリジナルアルバムが少ないのは積極的に曲を作るユニットでないのも故であったり。


今でこそシンガーソングライター全盛では有りますが、逆に歌に専念出来るから、シンガーとしてのスタンスで良いのではと思います。


そもそもソニーにおけるデビューの条件は、所属アーティストのインタビュー記事読む限りシビアなのですよ。例えば岡村靖幸は、曲が書けても詩が書けないならデビュー見送るとも言われたそうです。

これはアーティストの生活いや印税を踏まえた上での優しい配慮でも有ります。これが功を評して1980年代のソニーのアーティストは、多用な世界観の層が厚く一時代を作れた訳でも有ります。


シンガーソングライター至上主義のソニーなのに、何故にシンガー:ケミストリーへの流れですけど。ミリオンを見込め達成出来れば、歌唱印税がCD価格の最低1%に設定されていても活動継続可能であったりします。

そう言えば、同ソニーの同時期の中島美嘉もそうですよね。これが新たなフォーマットになって、各社新たな時代に入る訳でも有ります。

いや、アイドルもそうじゃないかは、ここでは論じません。



それで、散々書いておいて、ケミストリーの魅力って何処なのですよね。


まず声質。声質があまりに近くて、ASAYAN当時から、これは無いかなと思ったら…まさかの二人吸い上げての巧み譜割り想定の合格。

多重録音でも出来るのではと皆思いつつ、ライブで現実に戻ってしまうのが、自分コーラスのあれです。

何時息継ぎしているのだと言う最強歌姫でも、ライブで自分コーラスが流れると、まだ年月が必要かなと思う事暫し。

そう考えるとケミストリー二人による譜割りは最強の武器でも有ります。ただ曲に専念出来ますね。


そして歌詞がエバーグリーン。最新機器もレトロ文化財も登場しませんから、安心して20年後も聞けます。勿論聴衆の年代も選びません、もし私が彼女立場でしたら、男子そうなの的な包容力がつぼですよね。逆に言えば狙い過ぎて、男子やや敬遠的な傾向も無くは無いですかね。




最期は、個人的によく聞くMVです。何周回ってですけど、やっと素直に聞けますね。活動休止期間中に、EXILEに合流しちゃえば良いのにと思っていたのは撤回します。



■【公式】CHEMISTRY 『PIECES OF A DREAM』MV https://youtu.be/g750dOK-JQE @YouTubeさんから

ケミストリーの1stシングル。きつい台詞回しでも、ちゃんと曲としてすんなり聞けるのが巧みです。これも堂珍川畑若さ故の勢いも有りましょうし、完璧な構成でも有ります。

それに輪を掛けたのが、文学的なMVでしょうか。ストーリーは幾つにも捉えられ、十字架の隠喩も、運命とはを示しています。

そして、MVも後半に差し掛かり、歌詞を手話で表現するのですが、敢えてリップシンク無しで手話で進めます。このままかなと思いきや、大切な歌詞のところでリップシンクします。これによってMVに時間軸が生まれ、懐かしい痛みなんだなと、胸を打ちます。



■【公式】CHEMISTRY 『My Gift to You』MV https://youtu.be/xqrlaWaeI4M @YouTubeさんから

iPodで最近良く聞き直す曲。時期的にクリスマスソングでも有ります。聞き所はこの遅いテンポで聞かせる歌唱力に、間延びしない歌詞。毎年のクリスマスソングに是非どうぞ。



■【公式】CHEMISTRY 『Wings of Words』MV https://youtu.be/cQFShmNE6g0 @YouTubeさんから

歌詞の風景が見え過ぎですよね。サビに向ってのブロー感も心地良いです。

まあ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の主題歌でも有りますけど、見たり見なかったりで、当時の印象はやや薄くも有ります。

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