第14話 Massive Attackとサンプリング変遷

イギリス・ブリストル発のマッシヴ・アタックの固定メンバーは、ロバート・デル・ナジャ(3D)グラント・マーシャル(ダディ・G)になり、ジャンルは所謂ブリストル・サウンドと呼ばれます。



まあ、資料探していて、何と言うか驚愕ですよね。

海外アーティストは拡販の意を込めて、ライブ会場をプロ機材でなければ録画を承認しているのですよ。具体的には何時からなのか、預かり知れませんが、凄い舵切りますよね。


とは言え、日本でも昔のラジオ放送でライブ収録編集しては、オンエアしてましたからね。昔は良かったですね。

その日本の現在は、権利の前にマナーが厳しくなった側面が有ります。仮に日本で、もし海外の様にライブ会場で録画しようと皆がスマホ掲げたら、皆の手が邪魔でステージが見えませんからね。日本は身長差が激しいので止む得ません。私も察しては後方に下がりますもの。


その過程で、マッシヴ・アタックのライブ映像見れるなんてですよ、一生見れないと思っていたのにです。ここはグレーゾーンながらも恩恵に預かるべきなのかなと。ああ、勿論日本のアーティストは完全除外です、それ違法ですからね。


まあ、そのマッシヴ・アタックのライブ幾つか見て、ああ、やっぱりなと。まあギターが思ったりより炸裂していないし、DJ置かずの生ドラム演奏なので曲毎のピッチが完全固定されていたりと。サンプリング音響派のマッシヴ・アタックの限界が見える展開でも有ります。


ここ、DJ也マニュピュレーターを置く事で、CDの完全再現出来るのに、今のマッシヴ・アタックは生音に拘るんだなと、はきと理解出来ました。


1998年の歴史的アルバム『Mezzanine』までは確かに各音源からのサンプリングの大ネタ勝負でしたが、2003年の『100th Window』当たりではスタジオ収録してからの再構築に代わったと、当時の音楽雑誌で読んだ記憶が有ります。


それは、そうでしょうね。サンプリングの大ネタ拾って来ては、ピッチ合わせたり、グリッドを跳ねさせるの本当大変ですもの。

とは言え、スネアをそこ迄音程落とすかとか、ハイハットそこ迄前のめりにするかとか、もうサンプリング主体のミュージシャンには機材をいじり倒すのが堪らないとエッセンスを見出す層もいます。寧ろ生き甲斐的な面で。


だけどふと我に帰ったら、それ、スタジオミュージシャン読んだ方早いですからね。まあ、そこでも分岐が有り、フレーズを切り刻みラップトップでドラムパッドを叩くミュージシャンも筆頭して来る訳です。


とにも、ミレニアム辺りを境に、権利云々でサンプリングの大ネタを拾って来る傾向は世界的に激減して行きます。

個人的には、そのフレーズの間と言うか、フラムと言うか、タッチ音が好きなので、サンプリング大ネタを聞くのは本当堪りませんよ。多分一周して、またサンプリング大ネタ時代が帰ってくると思います



ここでふとですよね、サンプリングの大ネタを拾って来るなら、皆似たり寄ったりにならないか。それ正解です。確かにブームになってしまい。リズム隊が軒並みジャズになりましたもの。


でも、サンプリングの大ネタも極める程に深いものがあるのです。国別と言うか、言語が持つ音程感故に、聴感の捉え方がまるで違います。


日本に多いには、このフレーズのサンプリングの大ネタなら、全部の音程に合わせに行こうかですよね。

マッシブアタックに関しては、この音が入っていたらセーフだろうの寛容さで、お構い無しにサンプリングの大ネタを突っ込みます。


この唯一無二のサウンド故に、挑むミュージシャンは後を断たず。方針を巡って解散に至ったバンドも数多です。それはそうでしょうね、音楽として成立させるのに喧々諤々としますもの。むしろ少人数とセルフプロデュースで行った方が面白い事が出来ると思います。




最期のMVは、マッシブアタックの公式チャンネルが充実している中から幾つかです。



『Protection』より

□【公式】Massive Attack - Protection https://youtu.be/Epgo8ixX6Wo @YouTubeさんから

『Mezzanine』経由の振り返っての『Protection』を聞きました。当時はレゲエっぽくてやや敬遠でしたけど、どうしても「Protection」に戻ってしまいますよね。MVも面白いし、ハットがディレイぽくて浮遊感あるし、何よりボーカルがエヴリシング・バット・ザ・ガールのトレイシーですからね。入口はここです。



『Mezzanine』より

■【公式】Massive Attack - Angel https://youtu.be/hbe3CQamF8k @YouTubeさんから

ワールドカップの時のNIKEのCM曲でしたよね。これを15秒30秒枠に持って来る冒険心が平成だよなとも。後半のディストーションギターが今でも充分聞けます。


■【公式】Massive Attack - Inertia Creeps https://youtu.be/w3mn7EC-skg @YouTubeさんから

あの時代の方なら絶対聞いた曲。そう伝説章たる「ASAYAN 男子ヴォーカリストオーディション」のジングルです。ケミストリー歌ったら面白いのになと思いつつ。サンプリングネタ満載で権利関係がーですよね。


■【公式】Massive Attack - Teardrop https://youtu.be/u7K72X4eo_s @YouTubeさんから

マッシブアタックの代表曲ですよね。コクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーのしゃくりも相まって、ただ美的展開に。サンプリングネタ満載でもここまでの完成度です。このニュアンスにミュージシャンなら一度は挑むも、大怪我しか待っていない地獄曲の面も。



■【公式】Dissolved Girl - Massive Attack https://youtu.be/6lcZ0redg1s @YouTubeさんから

マッシブアタック知らなくても、映画ファンなら知っている曲。あの「マトリックス1st」のトーマスが眠っているいる時に流れるシーンの曲です。勿論、恐らくですが大ネタの権利関係でサウンドトラックには収録されていません。あれかと思った方はここで出会えましたね。

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