第13話 Hardfloorとアシッドテクノ

毎週では無いもの、会社が休みの土曜ともなると、渋谷系HMV派だったので洋盤界隈のCDを物色していました。ああ、WAVEも、タワーレコードも、石階段を上がったCISCOも勿論です。まあ至福の一時では有りました。


その買い付けの中の衝撃、1993年のハードフロア の「TB Resuscitation」にはただ感嘆です。買って間も無く携帯CDプレーヤーに放り込んでは帰宅までに、何度もリピート。癖になる高揚感は何だこれですよね。もう心地良過ぎては帰りの電車で爆睡です。


そう、この当たりから、アシッドハウスからシフトして、アシッドテクノ界隈が盛んとなって行きます。有名処ではアンダーワールド、ケミカル・ブラザーズ、プロディジーが台頭して来る訳です。日本では電気グルーヴもですね。


アシッドテクノとはですけど。今更ですよね。テクノの定番であるRolandの

ドラムマシーンTR909(注.1)やTR808(注.2)、レゾナンスのきついベースマシーンTB303(注.3)を、ただ剥き出しにして疾走するクラブミュージックです。


何故アシッドテクノがジャンルとして成立したか。まあ音楽性は二の次としても、このテクノ楽器がただ聞きたい層が発掘されたからでも有ります。


それもこれもTR909やTR808やTB303にはきつい倍音が有り、アタック音とディケイ音で特有の音程が形成され、新たな音程楽器として、一般聴衆がはきと認識されずとも心地良いものと受け入れた事に尽きます。


ここはユーロのピッチ感の良さがあってこその文化形成ですかね。そして、これ以降は電子楽器の音色及び進化性で、新たなジャンルが生まれては細分化し、テクノの裾が広がる訳です。


まあそのハードフロアも 聞き過ぎては3枚目当たりで止まってしまい。何と言うべきか、これなら自身が作って、自身に心地良い音楽作れるんじゃないかと思っては、安価にもサンプリング素材CDを買い集めてはサンプラーで楽曲作っていました。


それだったら、本物のTR909やTR808やTB303買い揃えなよですが、何れの機器も廃番となっており、まあー、中古でもとんでもなく高かったのです。状態が普通位でも1台20万円周辺って、それは今もでしょうか。


機材高騰でテクノそんなに敷居高いかと言うと然に非ず。ハードウェアでの出音に拘れば、現在ではガジェットっぽいTR-09(注.4)やR-08(注.5)やTB-03(注.6)がRolandから発売されており、各1台5万円前後のやや手頃な価格でテクノ制作に挑めます。


個人的に気になるガジェットとしては、YAMAHAのDX7を模したYAMAHA REFACE-DXについ目が行ってしまいます。メモリスロットが1000位あれば食らいつくのですけどね。


と終える前に、TR909やTR808やTB303って、エウレカセブンの機種名じゃないかですよね。機材のリスペクトは分かりますけど、まあスペックに生かされていないあたりが、まあです。TB303がまんまアシッドな設定も如何だったものやら。




最後の動画は、違法アップかと思いつつ、アップ主のHRDFLRの概要見たら公式チャンネルの様です。分かりづらいですね。



■【公式】Hardfloor - "Lost In The Silverbox" https://youtu.be/DVcBOtct8eo @YouTubeさんから

これぞハードフロアの衝撃ですね。「TB Resuscitation」の最初の1曲目の「Lost In The Silverbox」はレイヤーをどんどん重ねて行く手法で、シンプルにテクノ楽器を楽しんで良いんだなに尽きます。


■【公式】Hardfloor - "Acperience 1" https://youtu.be/Un4CeV_l3pI @YouTubeさんから

名作アルバム「TB Resuscitation」の「Acperience 1」は名曲と呼ばれます。また後に「交響詩篇エウレカセブン_ハイエボリューション」では続編っぽい「Acperience7_eureka_mix」が挿入曲として使用される事になります。

→MV HRDFLR「Acperience7_eureka_mix」(交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション 1 挿入曲) https://youtu.be/ARXhxgwcn6A @YouTubeさんから




TR909(注.1)

オリジナル機はバスドラ4つ打ちの曲の定番曲には必ずやと。

Jeff Mills and the Roland TR-909 https://youtu.be/peJDDtGH3yY @YouTubeさんから


TR808(注.2)

オリジナル機は初期こそテクノ系でしたけど、R&Bやhiphopでのグルーヴイングな曲には重宝されています。

The Roland TR-808: From Music Legends to the New Generation https://youtu.be/7N5zhlPsBYU @YouTubeさんから


TB303(注.3)

オリジナル機は開発目的こそベースマシーンそのものでしたが、そのフィルターのリアルタイム操作のえぐさから、アシッドマシーンに変貌。Roland以外でも数多のクローン機が有り、それはそれの味わいが有ります。

303 DAY: DJ Pierre and the Roland TB-303 https://youtu.be/_zQA0WZdApc @YouTubeさんから


TR-09(注.4)

RolandのTR909復刻機。

Roland Boutique Start - TR-09 Rhythm Composer Tutorial https://youtu.be/Tex6z0nnrJ0 @YouTubeさんから


R-08(注.5)

RolandのTR808復刻機。

Roland Boutique TR-08 Rhythm Composer https://youtu.be/O5qVbJeranI @YouTubeさんから


TB-03(注.6)

RolandのTB303復刻機。

Roland Boutique Start - TB-03 Bassline Synthesizer Tutorial https://youtu.be/opUiQ4pSnCs @YouTubeさんから

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